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ステークホルダーを意識した経営が企業を強くする! 持続可能な新時代企業戦略とは?

2019-04-13

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近年の企業経営において、自社の利益だけを追求するというスタンスでは、社会的理解を得ることは難しくなっています。
力のある企業が、力にものをいわせて豪腕を振るうだけでは、社会的信用も従業員のモチベーションも維持することは不可能です。
これからの企業に求められる力は、ステークホルダーを意識したサスティナビリティな経営と企業努力になります。

新たな時代を生き残るために必要な、ステークホルダーに対する考えと、その行動を持続させる方法を考えます。

ステークホルダーとは? その意味と範囲

ビジネスにおけるステークホルダーの意味は「経営における利害関係者」という意味になります。ビジネスという観点で利害関係者ときくと、まず念頭に思い浮かぶのは「顧客」ではないでしょうか。

もちろん、それは間違いではありません。ビジネスにおける顧客は、重要なステークホルダーといえるでしょう。しかし、ステークホルダーが「経営における利害関係者」となる以上、その範囲は顧客だけにはとどまりません。

ステークホルダーに該当するのは、顧客をはじめ、従業員や取引先、株主から金融機関、はたまた行政機関から競合他社まで、その企業に携わり、その企業の動向一つで利害が発生する関係者すべてがステークホルダーに該当します。

ただし、ステークホルダーという言葉の使い方は、状況によって異なる場合もあるので注意が必要です。現在、大手企業を中心に、ステークホルダー向けの経営方針や経営姿勢をホームページ上で公開していますが、そこで記載されているステークホルダーに、従業員や競合他社は含まれてはいないパターンもあります。

企業が、利益の追求を一番に訴えている場合、該当するステークホルダーは株主や従業員といった、企業が利益を上げることにより恩恵を受ける人たちになりますし、企業活動を通じた地域貢献になれば、周辺地域の住民がステークホルダーになります。

企業のホームページ上に、ステークホルダーと記載されてあるだけで、そのステークホルダーが全ての利害関係者であると捉えるのではなく、文脈や記載内容から、どのステークホルダーに向けられたものなのかを読み解く必要があることをおぼえておきましょう。

自社利益のみの追求は時代に取り残される?

ひと昔前のビジネスでは、自社の利益のみを最大限追求することが当然である、という見方が世界的に強く、事実、そのような企業が世界経済を牽引し、世界中に富をばらまいていました。しかし近年「モノを作り、モノを売る」だけの企業では、今後は生き残ってはいけないという流れに、世界は変化しつつあります。

理由の一つに、世界的な環境の変化があります。産業革命以降、人類はものすごい勢いで豊かさを享受していきました。しかし、それと同時に失うものも多く、産業革命からわずか100年足らずで、地球の気温を変化させるほどの資源を枯渇させ、生態系を狂わせる結果を生み出しています。
また、一部の先進国の富裕層のために、途上国の労働者が、低賃金、長時間労働で酷使されているという事実もあります。

急激な富の増長の裏側には、環境への悪影響と、豊かさを享受する人のために酷使される労働者という構図がはっきりとしていますが、その構図が今までは見えにくく、また、誰も目を向けないという状況が長く続いてきました。

しかし「ミレニアル世代」と呼ばれる2000年以降に誕生した若者を中心に、そのような自社利益のみを追求する企業の動きに対する反感、またはその企業の商品を敬遠する動きが世界的に出始めてきています。

自社利益のみの追求や、企業の業績によって利益が増減する株主、安さだけを求める顧客だけに目を向けるのではなく、資材の素を提供する環境への配慮や、商品を生産するために汗を流す労働者への配慮といった、その企業や商品に関わる、すべてのステークホルダーに意義のある商品やサービスを提供しなければならない、という「社会的な意義」を持つ企業が、世界的に注目されているのです。

もっというと、そのように「社会的な意義」に取り組むこともせず、自社利益のみを追求する企業に対しては、世界的に排除の動きも目立ってきており、企業は自社利益を追求するだけではなく、広い意味でのステークホルダーを意識した経営が求められています。

一過性ではなくサスティナビリティを意識した企業努力を!

このように、地球環境や労働者に対する健全な取り組みを「サスティナビリティ」といいます。元々「サスティナビリティ」という言葉は「企業が持続的に顧客に商品を提供すること」という意味で使用されていましたが、近年では「持続可能な世界」という意味で使用されており、つまりは企業活動による環境問題や貧富の格差といった「世界的な歪み」を修正し、次世代に受け継がれる「持続可能な世界」を作ろう、といった行動の合言葉として「サスティナビリティ」という言葉は使用されています。

そして、現在の企業に求められているのが、このサスティナビリティを意識した企業活動です。企業に直接的な利益をもたらすステークホルダーのみを意識するのではなく、企業に携わるすべてのステークホルダーを意識し、社会的な意義を果たし「持続可能な世界」を実現させるために相応しい企業が、今後は生き残っていくと考えられています。

世界的にも、サスティナビリティを実践している企業の商品を好んで使用する消費者が増えてきており、メディアもそのような企業を取り上げる機会が増えてきています。今後はより一層、サスティナビリティ企業への注目は世界的に集まるはずです。
また、サスティナビリティへの取り組みが一過性なだけでは、もはや世界には通用しません。今後は、まさに「持続的なサスティナビリティ」を意識した企業努力を行うことが、将来的な企業利益につながります。目先の利益だけを追い求める企業は、世界の潮流から外れ、やがて淘汰される可能性が高いということは意識しておく方がいいでしょう。

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