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長期投資を行う場合に確認したい投資先企業のスタンス!サスティナビリティへの取り組みがポイント!

2019-04-15

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長期投資ときくと、銘柄を長く持ち続けるという認識が一般的ですが、今後、将来的な上昇を見越して銘柄の長期保有を考えるさいに、確認しておきたい企業情報として、企業のサスティナビリティへの取り組みがあります。世界的な潮流として、これからの企業はサスティナブリティへの取り組みが企業存続と繁栄の鍵になるのは間違いないでしょう。長期投資のさいに確認しておきたい企業のサスティナビリティについて考えていきます。

サスティナビリティとは?

「サスティナビリティ」という言葉は「持続可能性」という意味です。企業におけるサスティナビリティとは「企業が生産活動を継続的に行い収益をあげながら顧客に商品を提供し続けること」という定義になりますが、近年は企業に対し、継続的に収益を上げ、商品を提供することだけではなく、そこに社会性を持たせることが求められるようになってきました。

社会性とは何か?というと、例えば環境問題。企業がモノをつくり、サービスを提供するためには、少なからず資源を利用しなければなりません。サスティナビリティの観点では、この資源の利用をできるだけ抑えることが重要とされています。また、企業の提供するモノやサービスの消費が原因で、環境が汚染されることを極力防ぐための取り組み。これも企業に求められているサスティナビリティの一つです。

企業のサスティナビリティへの取り組みを実例で挙げてみましょう。昨今、ニュースでも話題になっている、スターバックスやマクドナルドといった大手飲食店メーカーが公表したプラスチックストローの廃止といった例や、現在、世界規模で進んでいるガソリン車の廃止と電気自動車普及の流れなどが、企業が取り組んでいるサスティナビリティのわかりやすい例にあたります。

また、サスティナビリティでは環境保護以外にも、自社にとっての全ての利害関係者「ステークホルダー」との関係性も見直すよう促されています。以前はステークホルダーといえば、直接的に企業に資金を与える株主や投資家、そして直接的な利益を与える顧客のことをステークホルダーと定義していましたが、現在は社員をはじめ、下請け企業やさらに製造の現場を支える海外の労働者達も、自社のステークホルダーとして目を向け、配慮を怠らないような取り組みが企業には求められています。

さらに、一般の人も知らず知らずのうちに取り組んでいるサスティナビリティがあります。身近なサスティナビリティとしては、住宅の太陽光発電やリサイクル活動などがいい例でしょう。このように、現在の世の中はサスティナビリティへの取り組みが着々と進んでおり、世界中の企業が自社で取り組めるサスティナビリティを積極的に開始している状況です。このような企業経営を「サスティナブル経営」と呼びます。

企業が、このようなサスティナブル経営に取り組む理由は、地球環境の保護や発展途上国の支援に、先進国や企業が真剣に取り組まなければならない状況に世界が陥っていることもそうですし、何より、サスティナビリティへの取り組みが世界で決められたルールであり、ゴールになっているからといえるでしょう。

長期投資を考えるなら投資先がサスティナビリティに取り組んでいるかは重要!

2015年に国連で採択された世界が向かうべきゴール。それがSDGsです。SDGsは「Sustainable Development Goals」の略で「持続可能な開発目標」という意味になります。このSDGsは、2030年までに世界が達成すべき目標として定められました。現在、国や企業、そして一般個人も、この目標に向かうよう、国連で提唱されています。

このSDGsに呼応するかのように、現在、SDGsの精神に則した、サスティナブル経営に取り組む企業に、世界中の投資家達の熱い視線が向けられています。少し前までは、投資の対象にサスティナブル経営の有無が入り込むことはごく稀で、むしろサスティナブル経営は収益を阻害する原因として、投資家からは敬遠される動きもありました。

しかし、時代の変化と共に、企業に求められる役割も変わり、投資家の意識も変化しはじめてきています。特に「ミレニアル世代」と呼ばれる2000年前後に誕生、または成人した世代を中心に「世界を持続可能な状態にしなければならない」という意識が高まってきており、そのためには、金額が高くても、環境や人材に配慮した商品やサービスを積極的に利用しよう、という動きが世界的に波及しはじめています。

その流れは、投資の世界にも浸透中です。自社の利益のみに注力した企業の株式は投資家からは敬遠されるようになりつつあり、サスティナビリティに取り組む企業の株式が、現在、より多くの投資家マネーを呼び込んでいます。

この流れの背景は、ミレニアル世代と同様、機関投資家の間にも、この世界を持続可能な世界として保つためには、このままでいいのか?という疑問がとりだたされていることが要因として挙げられます。また、国連が2006年に発表したPRI(責任投資原則)で、投資家はサスティナビリティを念頭においた投資をするよう、提唱を行ったことも一因といえるでしょう。

この一連の投資の流れは、ESG投資「環境(Environmental)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)を意識した投資」と呼ばれており、今後、投資において鍵となる言葉といえます。世界は今、サスティナブル経営に取り組んでいる企業に積極的に投資マネーを流入させる動きが活発化しており、短期的な利益ではなく、世界を持続させるという、長期的な観点で、末長くリターンを狙おうというスタンスになっています。

もし、短期的な視点ではなく、長期の視点で投資を行うならば、世界の潮流に乗り、サスティナブル経営に取り組んでいる企業に投資を行うことが、長くリターンを狙えるポイントになることは間違い無いでしょう。

持続可能な社会の構築が企業には求められている

産業革命以降、世界は驚くべきスピードで発展を遂げていきました。また同時に、世界は驚くべきスピードで環境を破壊し、貧富の差を生み出してきました。

このまま、世界が技術革新を繰り返し、産業を発展させながら社会を持続させられることが可能かというと、間違いなく不可能です。そのような観点からいくと、ミレニアル世代をはじめとする、これからの時代を生きる人を中心に、サスティナビリティの観点から物事を捉え始めるのは、至極当然のことかもしれません。それだけ、今の世界は疲弊しているのです。

企業や個人がこれからも今の生活を維持し、様々な意味での長期的リターンを得るためには、サスティナブルな経営や行動が必須になります。そして、長期的な視野で企業に投資を行う際にも、企業が如何にサスティナブルな取り組みを行なっているのかを確認するのは重要です。今後、サスティナブルな取り組みができていない企業は、間違いなく排除、淘汰される流れになります。長期投資を行うのならば、ESG投資を念頭に、企業のサスティナブルな側面に注視することをおすすめします。

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