ガーデニング

春の訪れを告げる山菜「こごみ」を育てて楽しむ

2019-04-19

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雪解けしたばかりのまだ肌寒い春の初め頃、山菜の「こごみ」が採れるようになります。
こごみはあちこちに茶色い綿毛のようなものがついていて、先端が丸まっていて、濃い緑に黄緑色のストライプが何本か入った、わらびに似た姿の山菜です。

以前は、こごみは山菜に詳しい人に分けてもらうか、山菜の扱いのある産直市場でわずかに扱われているものを購入するだけでしたが、近年スーパーでも手に入れられるようになりました。
まだ肌寒い季節であれば、山野草の取り扱いのあるホームセンターや園芸店などでもこごみの苗を手に入れることができるようになり、自分で育てて収穫を楽しむこともできるようになりました。

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こごみは灰汁が少なく食べやすい山菜だが採るのは大変

こごみはさっとお湯でゆでてから、あえ物にしたり、炒め物にしたりして食べますが、灰汁が非常に少なく、味に癖がないため、何にでもよく合います。
見た目が丸まった虫っぽく見えなくもないので、食べたことがなければ、わざわざ買ってみようと思わないかもしれませんが、栄養価も高く食べやすい山菜です。

こごみは北海道から九州まで、幅広い範囲に自生していて、一か所に集まって生えてくるので、一つ見つけるといくつも見つけることができます。
使い勝手が良いので、積極的に使いたいものですが、天然のこごみはじめじめとした湿地のような場所を好んで生えてくるため、山菜採りも容易ではありません。

こごみは大きな葉になるクサソテツのまだ小さい新芽

「こごみ」というのは品種の名前ではなく、イワデンダ科のシダ植物「クサソテツ」の新芽・若芽の名前です。
15cmくらいの時に収穫したものをこごみといいますが、そのまま育てているとどんどん伸びてきて、40cmくらいの大きなウラジロのようなシダらしい葉っぱに育ちます。

クサソテツは一か所に集まって生えてきて、十数枚が寄り集まって大きな一株へと成長していきます。
クサソテツの葉は大きくて、風にゆらゆら揺れる姿は涼しげで、秋に気温が下がってくるまでは生き生きとした葉を楽しむことができます。

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クサソテツは気温が10℃以下になると地上部が枯れる

クサソテツは気温が10℃を下回ると、だんだん茶枯れてきて、やがて地上部分が枯れ果ててきます。
枯れてしまうと栽培に失敗したと考えがちですが、クサソテツは地下部が生きている多年草です。

枯れた地上部分は地際で刈り取って、そのまま湿度を保って育てていくと、春になると新しいこごみが伸びてきます。
庭植の場合は、有機質の堆肥を株元から少し離れたところに穴を掘って埋め込んでおきましょう。

こごみはじめじめとした半日陰で乾かさないで育てる

こごみは日当たりがそれほど良くない半日陰の、常にじめじめとした湿地のようなところに生えてきます。
こごみを育てる場合は、日当たりはそれほど良くなくてもかまわないので、湿気を絶やさないように育てましょう。
株の周りに敷き藁をしたり、腐葉土を厚く敷き詰めておくなど、湿度を保つ工夫をしましょう。

クサソテツは通年室内栽培も可能です。
湿気を好むので、バスルームグリーンとして、お風呂場で育てるのもおすすめです。
クサソテツは株がどんどん株が大きくなっていくほど、生育が旺盛ではありません。
ゆっくりじっくり育てていきましょう。

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排水性がよく有機質に富んだ土で栽培して

クサソテツは土質をあまり選びませんが、排水性がよく有機質に富んだ土で栽培するようにしましょう。
培養土に腐葉土を半量ほど混ぜ込んだり、赤玉土と腐葉土を1:2でブレンドしたような腐植質が多めの土がおすすめです。

腐葉土を多く使って、じめじめした状態を維持して育てると、コバエが巣くいやすいのですが、こごみを収穫して食べるつもりであるなら、コバエは手で取るようにして、なるべく無農薬栽培するようにしましょう。

10cmくらいの新芽を直径5cm以上の大株から収穫する

自家栽培のこごみを収穫する場合は、直径5cmくらいの大株に育つまで収穫するのは我慢しましょう。
クサソテツの株が5cmくらいまでの大きな株に育ったら、翌春の新芽が伸びてきたら、少なくとも2~3本は残した状態でこごみを収穫するようにしましょう。

数本収穫しただけでも、翌年クサソテツの株はとても弱り、かなり細いこごみしか伸びてきません。
どうしてもたくさん収穫したい場合は、一つの株からたくさん採るのではなく、たくさん株を育てて、1株からは2~3本のみ収穫するようにします。

株が弱るので、こごみの収穫は5年ごとに

クサソテツは株が一気に大きくなっていくほど生育が旺盛ではないため、一度収穫したら5年間ほどは収穫を取りやめて、株を育てることに専念させるようにしましょう。
こごみを収穫するために育てているというよりは、クサソテツを鑑賞するために育てるようなものですが、生育が旺盛な植物ではないため、一度に収穫しすぎてしまうと、もう生えてこなくなってしまいます。

株が10cm以上の大株まで育ってしまうと、それ以上はあまり大きくならないので、大体5cmくらいの株になるように育てていきましょう。

鉢植えのクサソテツは毎年植え替えて

クサソテツを鉢植えで育てる場合は、毎年植え替えるようにしましょう。
植え替えをしない方がいい時期はあまりありませんが、地上部分が枯れてきたら扱いやすく植え替えやすくなります。
植え付けや植え替えの適期は新芽が大きく伸び始める前の3月上旬から4月上旬です。

株からランナーが伸びて新しい子株ができてきます。
子株が少し大きくなってきてから株分けするようにして、それまでは子株を傷めないように注意して植え替えをしましょう。

植え替えるときは、伸びてきている若芽が土に埋まってしまわないようにしましょう。

監修:きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物、多肉植物、ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。

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