筋肉

ふくらはぎの筋トレ方法と効果

2019-05-26

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はじめに

ふくらはぎには足首や足の指を動かす筋肉がいくつもあります。
歩行や立ち座りなどの動作を行うために大切な部位であることはもちろんですが、そのほかにも「第二の心臓」とも言われるほど全身の健康に重要な役割を果たしています。
そこで、今回はふくらはぎを鍛えることで全身にどんな効果があるのか、また具体的なトレーニング方法をご紹介します。

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ふくらはぎの筋肉と働き

ふくらはぎにはどんな筋肉があるのかご紹介します。

■下腿三頭筋
ふくらはぎの筋肉の中心となる筋肉で、腓腹筋とヒラメ筋を合わせた名前になります。
腓腹筋は膝裏から下降してアキレス腱に移行して踵の骨につきます。
ヒラメ筋は腓腹筋よりやや下方、すねの骨(脛骨)の後面から始まり、下降して腓腹筋同様アキレス腱となって踵の骨につきます。
どちらも収縮することで足首を伸ばす(底屈させる)作用があるので、歩行時やつま先立ちになるとき、ジャンプするときに地面を蹴ることに働きます。
腓腹筋に関しては膝関節もまたいでいるので、膝を曲げる(屈曲させる)ことにも関与しています。

■長趾屈筋、長母趾屈筋、後脛骨筋
下腿三頭筋の深層には長趾屈筋、長母趾屈筋、後脛骨筋という下腿三頭筋よりも小さな筋肉があります。
それぞれすねの骨(脛骨)の後面から始まり、長趾屈筋、長母趾屈筋は内くるぶし後方を通ったあと足底を通り指先まで走行し、長趾屈筋は第2~5趾を曲げることに、長母趾屈筋は母趾を曲げることに作用します。
これらの筋肉は立った時や歩行時にしっかりと地面を掴んで蹴るのに作用するだけでなく、地面からの衝撃を吸収することに役立つ足の裏のアーチ(土踏まず)を作ることにも役立っています。
後脛骨筋は長趾屈筋や長母趾屈筋と同じようにすねの骨の後面から始まり、内くるぶしの後下方を通って舟状骨(足部の内側にある骨)についています。
足部を内側に捻る(内反させる)作用があり、膝下の外側にあり足部を外側に捻る(外反させる)作用を持つ腓骨筋とバランスをとりながら働くことで、足首を内外に捻挫しないように安定させる働きをしています。

ふくらはぎの筋トレの効果

ふくらはぎを鍛えることで得られる効果をご説明します。

■歩行効率・ジャンプ力アップ
ふくらはぎの筋肉の最も重要な役割は足首を伸ばして地面を蹴ることです。
ふくらはぎの筋肉を鍛えることで一歩一歩前に進む力が強くなって歩行の推進力が上がったり、ジャンプ力がアップするだけでなく、長歩きしても疲れにくくなり持久性が上がります。

■足首引き締め
ふくらはぎの筋肉は足首周囲から足底まで走行しているものもあるので、ふくらはぎの筋肉を使うことでふくらはぎだけでなく足首周囲の脂肪燃焼、引き締めにつながります。
めりはりのある引き締まった膝下を手に入れることで自信を持って足の出る服装にチャレンジできるようになるかもしれません。

■冷えや浮腫みの改善
ふくらはぎの筋肉が「第二の心臓」と言われる理由は、心臓から送り出されて足の末梢まで行き渡った血液をふくらはぎの筋肉がポンプの役割をしてまた心臓まで送り返しているからです。
ふくらはぎの筋肉を鍛えることで筋肉のポンプ機能が高まり、全身の血流がよくなるので手足末端を中心とした冷えが改善します。
また血流と同時にリンパの流れもよくなるので、ふくらはぎや足部に起こりがちな浮腫みの改善にもつながります。

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ふくらはぎの筋トレのやり方

ふくらはぎの筋トレは、一見同じように見えて少しずつ変化をつけた方法がたくさんあります。
それぞれ目的を理解した上で意識的に行うことで様々な効果が得られますのでご紹介します。

■カーフレイズ
主に腓腹筋を作用させるトレーニングで、基本となるトレーニングです。
筋トレ初心者の方や複雑な動作が難しい高齢者や少年期の方にはこの方法から始めるのがおすすめです。

1. 両足を骨盤の幅に開いて立ち、つま先がまっすぐ進行方向を向くようにそろえます。
2. ゆっくり踵を上げ、上げきったらゆっくりと下ろします。このとき、足趾は曲げないように注意してください。

基本的には手はどこも持たずに行いますが、踵を上げることによってバランスが不安定になる場合は、壁や手すりなどを軽く持って行ってもかまいません。
ただし、手に体重を預けてしまうとトレーニングの効果が軽減してしまいますので、軽く触れてバランスを保つのみにしましょう。
また負荷に慣れてきた場合は、片脚を床から浮かせて片脚でのカーフレイズを行うことで負荷を上げることができます。

■ニーベントカーフレイズ
膝を曲げた状態でカーフレイズを行うことで腓腹筋の作用を減らし、ヒラメ筋に特化したトレーニングを行うことができます。

1. 両足を骨盤の幅に開いて立った状態から膝を約90度に曲げます。バランスをとるように股関節も曲げ、重心は前後に移動しないようにします。
2. 膝や股関節の角度をなるべく変えないように注意しながら、両足の踵を上げて重心を上げます。このとき、足趾は曲げないように注意してください。
3. 上げられるところまで上げきったらゆっくりと踵を下ろします。

スタンダードなカーフレイズに比べてバランスがとりにくいので、手すりなどを軽く持って行ってかまいませんが、カーフレイズ同様、体重を手に預けないように注意してください。

■コンビネーションカーフレイズ
スタンダードなカーフレイズとニーベントカーフレイズを組み合わせたトレーニングです。
ジャンプの踏切り動作や構えた姿勢からの走り出しなどスポーツ競技中によく使う動作と類似しているため、瞬発力を上げパフォーマンス向上のためになる実践的なトレーニングです。

1. 両足を骨盤の幅に開いて立ち、つま先がまっすぐ進行方向を向くようにそろえます。
2. 膝と股関節を曲げて重心を下げます(ニーベントカーフレイズ開始肢位)。
3. ゆっくりと両方の踵を上げます。足趾は曲げないように注意してください。
4. 踵を上げた状態のまま、膝と股関節を伸ばしてつま先立ちの状態になります。
5. 膝や股関節は伸ばしたままゆっくりと踵を下ろして開始肢位に戻ります。

1~5の動作を繰り返し行いますが、それぞれの動作を曖昧に行うと効果が半減してしまいますので、一つひとつ動作を止めながら正確に行いましょう。

■アンクルホップ
ここまではゆっくり筋肉を働かせるトレーニングでしたが、ジャンプなどでふくらはぎの筋肉を瞬発的に働かせる力を高めるためには瞬発的な動作を伴うトレーニングが必要ですのでご紹介します。

1. 両足を骨盤の幅に開いて立ち、つま先がまっすぐ進行方向を向くようにそろえます。
2. 膝や股関節を曲げることなく、足首の動きだけでなるべく高くジャンプします。
3. 着地と同時になるべく早く次のジャンプにうつり、動きを止めないように繰り返しジャンプを行います。

ウォーミングアップを行わずにこのトレーニングを行うと、アキレス腱断裂やふくらはぎの筋損傷(肉離れ)といったケガにつながりますので、十分準備をしてから行うようにしてください。

■タオルギャザー
ここまでのトレーニングは、長母趾屈筋や長趾屈筋の作用もありながら下腿三頭筋が主に筋力を発揮するトレーニングでしたので、ここで長母趾屈筋と長趾屈筋を単独で鍛えるためのトレーニングをご紹介します。

1. 椅子に腰かけて両足は骨盤の幅に開きます。
2. 濡らしてしっかり絞ったフェイスタオルを足元に縦向きになるように置き、手前の端の方に両足を置きます。
3. 足趾を曲げたり伸ばしたりしながらタオルを自分の方に引き付けていきます。
4. タオルの反対の端まで全て足元に引き付けられたら再びタオルを広げて繰り返し行います。

足趾を曲げるときに母趾側ばかりが動きがちですが、なるべく母趾から小趾まで全ての趾を動かすように意識してください。
また慣れてきてタオルを引き付けることが簡単にできるようになってきたら、タオルの端におもりを置いておもりごと引き付けるようにすると負荷が上がります。

おわりに

今回はふくらはぎを鍛えることが全身に与えるメリットとそのトレーニング方法をご紹介しました。
より健康に過ごすために行いたいトレーニングからスポーツ競技におけるパフォーマンス向上のために行う少しハイレベルなものまで様々なトレーニングをご紹介しました。
ご自分の目的や筋力レベルに合ったものを選択し、継続できる効果的なトレーニングにしていただきたいと思います。

■プロフィール

監修:いきいき100歳応援中(理学療法士)
専門:整形外科疾患、介護予防分野

自己紹介
二児の母でもある理学療法士。整形外科疾患、介護予防分野を専門とし、病院勤務の傍ら健康や医療に関する記事を執筆している。

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