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フランジバックって何?短いメリット・デメリットも併せて解説!

2019-06-05

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レンズ交換式のデジタルカメラとレンズには、フランジバックという構造があります。フランジバックとはレンズにあるマウント面から、カメラにあるイメージセンサーまでの距離のことです。

最近ではフランジバックが長い一眼レフカメラから、フランジバックの短いミラーレス一眼カメラへ注目度が移りつつあります。

今回の記事は、フランジバックを短くすることで得られるメリットについての解説です。デメリットも併せて解説していくため、フランジバックが気になる方は注目してみて下さい。

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フランジバックが短いメリット

フランジバックが短いカメラとレンズには、次のメリットがあります。
・カメラを小型化できる
・広角レンズを小型化できる
・歪曲の小さい広角レンズを設計できる
・明るいレンズの設計ができる
・マウントアダプターを介しやすい

上記それぞれのメリットについて詳しく説明していきましょう。

△カメラを小型化できる
フランジバックが長いより、短いほうがカメラを小型化しやすいです。大きなカメラでは持ち運びしにくいですが、小型化されたカメラなら持ち運びしやすくなります。

フランジバックの短さは軽量化しやすいメリットもあります。

△広角レンズを小型化できる
フランジバックが長い一眼レフカメラにはミラーという構造があります。焦点距離の短い広角レンズをそのまま装着すると、ミラーにぶつかりかねません。

そこでレトロフォーカス(前に凹レンズ、後に凸レンズを配置)という構造で、焦点を後ろにずらしています。望遠レンズとは逆のことを行うため、レトロフォーカスは逆望遠とも呼ばれます。

しかし、レトロフォーカスの構造がある分だけ、広角レンズのサイズが大きくなってしまいます。

フランジバックの短いミラーレス一眼カメラなら、レトロフォーカスで焦点を後にずらさなくても広角レンズの装着が可能です。ミラーのないミラーレス一眼カメラは、広角レンズにミラーがぶつかる心配もありません。

フランジバックが長いより短い方が広角レンズの設計自由度が高まるため、広角レンズの小型化が比較的容易になります。

△歪曲の小さい広角レンズを設計できる
レトロフォーカスの広角レンズでは、前にある凹レンズによる歪曲収差が出やすいです。しかし、フランジバックの短いミラーレス一眼カメラでは、レンズ前後の配置が対称になる対称型広角レンズが使えます。

歪曲収差が少ない広角レンズを設計できるのが対称型レンズです。

レトロフォーカスの広角レンズでは歪曲収差の補正が必要になるため構造が複雑になりやすいですが、対称型広角レンズには構造を簡単にしやすいというメリットもあります。

△明るいレンズの設計ができる
同じ焦点距離のレンズの場合、フランジバックが長いより短い方が大口径にしやすいです。レンズの口径が大きくなるほど、光量を取り込みやすいため明るいレンズとなります。

明るいレンズにはボケがきれいになる、シャッタースピードを稼げる、高画質になるなどのメリットがあります。

△マウントアダプターを介しやすい
ソニーのミラーレス一眼カメラでは、Eマウントというレンズマウント規格を採用しています。このEマウントではフランジバックが18mmしかありません。

キヤノンのミラーレスシステム採用「EOS R」のフランジバックは20?です。キヤノンのEOSシステムではフランジバック44mmのため、大幅に短いフランジバックとなっています。
ミラーレス一眼カメラにマウントアダプターを介し、一眼レフ用のレンズを装着しても、フランジバックが短い分だけピント合わせが容易です。
マウントアダプターを介しやすいメリットがあるため、使えるレンズの幅が広くなります。

フランジバックが短いデメリット

フランジバックの短さには様々なメリットがある反面、次のデメリットがあります。

・望遠レンズはそれほど小型化できない
・周辺光量不足が起きやすい

次にそれぞれのデメリットについて詳しく見ていきましょう。

△望遠レンズはそれほど小型化できない
フランジバックの短さによるレンズの小型化は、焦点距離の短い広角レンズほど有利です。しかし、焦点距離の長い望遠レンズでは、フランジバックの短さによる恩恵が少なくなります。

△周辺光量不足が起きやすい
対称型広角レンズで注意したいのが、周辺光量不足が起きやすいという点です。画像の中心付近が一番明るくなり、周辺に行くほど暗くなる現象のことを周辺光量不足と言います。

レトロフォーカスの広角レンズでは歪曲収差が出やすい代わりに、周辺光量不足が起きにくいです。

デジタルでは歪曲収差や周辺光量不足の補正をRAW現像ソフトで行うことも可能です。撮影に使用したレンズがRAW現像ソフトのレンズプロファイルに入っていれば、チェックを入れるだけで補正されます。

レンズプロファイルにないレンズでも、手動で補正できるために問題ありません。撮影後に歪曲収差や周辺光量不足の補正を行いたいときは、カメラ側でRAWモードに設定しましょう。

まとめ

フランジバックの短いミラーレス一眼カメラは、特に広角撮影時に威力を発揮します。メーカーのミラーレス用レンズのラインナップを見ても、望遠レンズのほうが比較的種類が少ないです。

しかし、マウントアダプターを介せばフランジバックの短いミラーレス一眼カメラでも、一眼レフ用のレンズが使えます。

最近では大型コンピュータによるレンズ設計を行うメーカーがあるため、どのレンズでも最適なものを作りやすいです。後で歪曲収差や周辺光量不足の補正もできるため、広角レンズがレトロフォーカスなのか対称型なのか、それほどこだわらなくても良いでしょう。

ペンネーム:はしくん
北海道在住、カメラ歴10年のアマチュアです。
旭川や美瑛、富良野、大雪山系などを主に撮影しています。
北海道らしい風景の他、キタキツネや蝦夷リスなど、動物も撮影するのが好きです。
現在使っているカメラは風景用に「SONY a7R」、動物用に「CANON EOS 7D Mark II」の2台体制。
富士フィルムの中判フィルムカメラ「GF670W Professional」もたまに使用しています。

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