ガーデニング

爽やかな癒し系の香り、ラベンダー

2019-06-12

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1.ラベンダーの季節

ラベンダーは、原産地はヨーロッパの地中海沿岸地域を原産とする、シソ科の常緑低木です。爽やかな癒し系の香りがアロマテラピーでも人気のハーブで、初夏にたくさんの花茎を伸ばして、紫や青紫、白、ピンクなどの小花を穂状につけます。

ラベンダーの植え付けは5月から6月、開花は7月頃で、地域により若干異なります。ラベンダーの季節といえば初夏、紫色の絨毯が広がる北海道の富良野のラベンダー畑を思い浮かべる方も多いかもしれません。高温多湿を苦手とする植物なので、冷涼で梅雨がない北海道が日本では最も栽培に適しています。開花は本州より少し遅く7〜8月上旬頃まで長く楽しめます。6月中旬〜7月下旬に咲く早咲き品種と、7月下旬〜8月上旬まで咲く遅咲き品種を組み合わせて、見頃の時期を調節しているラベンダー農家もあります。

ラベンダーは北海道以外でも育てられますが、南下するにしたがって開花時期は短くなります。開花する季節は、5月から7月下旬までですが、見頃は6月から7月頃でしょう。南に行くほど開花期間も見ごろも短くなり、育つ品種も少なくなります。

地域 開花時期 満開・見ごろ 育てやすいラベンダーの品種
北海道 6月〜8月上旬 7月中旬〜下旬 イングリッシュラベンダー等
東北・北陸 6月中旬〜7月中旬 6月下旬〜7月上旬 トゥルー、オールドイングリッシュ等
関東・東海 6月中旬〜7月下旬 6月下旬〜7月上旬 こいむらさき、グロッソ等
近畿・関西 6月中旬〜7月中旬 6月下旬〜7月上旬 グロッソ、インプレスパープル等
中国・四国 6月下旬〜7月中旬 6月下旬〜7月上旬 フレンチラベンダー、グロッソ等
九州 7月初旬〜7月中旬 7月初旬〜7月中旬 長崎ラベンダー、グロスブルー等

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2.ラベンダーの地植え

ラベンダーは木本性ですが草花として扱われることが多く、ボーダー花壇や寄せ植えなどで楽しまれているハーブです。
北海道富良野のラベンダー畑の群生とまではいかなくても、お住まいの地域に合った品種を選び、適切な植え付けを施すことで、ご家庭でも地植えを楽しむことが出来ますよ。

高温多湿が苦手なアングスティフォリアの系統は、秋に定植して翌年の開花時期までにしっかりと根を成長させると夏越ししやすくなります。暑さにも比較的強いラバンディン系は、3月中下旬から育てることができます。一方、ストエカス系、デンタータ系、プテロストエカス系は寒さに弱いので、4月下旬以降に植え付けるようにしましょう。

庭の中で日当たりと風通しのよい場所を選定し、深さ30cmくらいの穴を掘ります。ラベンダーは、水はけがよくアルカリ性の土壌を好むため、あらかじめ適量の苦土石灰を入れてよく混ぜておきます。水はけの悪い場所は、植え穴の底にバーミキュライトなどを入れて改良しておきます。

次に腐葉土と赤玉土を入れて混ぜ、元肥として有機質または暖効性の肥料を加えてよく耕します。土になじませるため、1週間ほど待ってから植え付けを開始してください。

植穴の中央にラベンダーの苗を置き、苗の表土が20cmほど高くなるよう高植えにします。穴に土を戻し、株元にたっぷりと水を与えたら植え付けは完了です。

その後の追肥は、春の芽が伸びる時期に緩効性化成肥料を施しましょう。水やりは、日中を避け、朝に土の表面をチェックして乾いてから株元に与えてください。

3.ラベンダーの種類

ラベンダーは、シソ科ラベンデュラ属の半木本性植物の総称です。大きく分けて、5つのグループ(系統)があります。
苗を購入する時には、色や見た目だけでなく、それぞれの耐暑性や耐寒性を知り、育てる環境やライフスタイルに適したものを選びましょう。

アングスティフォリア系(イングリッシュラベンダー、コモンラベンダー)
北海道で栽培されている代表的品種で、ラベンダーの中でも最も香りと美しさが優れています。寒さには強い反面、高温多湿に弱いため関東以西の暖地での栽培には向きません。

ラバンディン系
コモンラベンダーとスパイクラベンダーの交雑種であるラバンディン系は、長い花茎と大きい花穂が特徴です。寒さや比較的暑さにも強く、高温多湿な環境や病気に強いため、初心者でも育てやすい系統です。花だけでなく葉の香りも良いので人気があります。旺盛に生長して大株に育つので地植えに向いています。

ラバンディン・グロッソ
ラバンディン系の流通品種で、花持ちがよく香りも花の美しさも優れています。生育旺盛で、樹高80cm×幅1m位のこんもりした大株に育ちます。

ストエカス系(フレンチラベンダー)
カナリア諸島やスペインなどを原産地とし、フレンチラベンダー、スパニッシュラベンダーの別名があります。
ぷくっと膨らませた花穂の先端に、ウサギの耳のような薄紫の苞を付けた可愛らしい品種。開花期間が長く、次々とたくさんの花を咲かせてくれます。比較的暑さに強いので、夏越しがしやすく人気があります。暖地でも育てやすい反面、寒さにはやや弱く、寒冷地では防寒対策が必要になります。

フレンチラベンダー「キュー・レッド(Kew Red)」
明るい赤紫の花が人気のフレンチラベンダー品種。コンパクトにまとまるので、コンテナ植栽や寄せ植えに向いています。

デンタータ系(フリンジラベンダー)
アフリカ北部やスペイン東南部、カナリア諸島などを原産地とする四季咲き性の品種。暖地であれば冬も開花する大型ラベンダーです。花穂はほぼ一年中楽しめますが、香りはやや弱く、フリンジラベンダーとも呼ばれています。気温が低くなるにつれて、花色が濃く、美しくなるという性質があります。花茎が太くしっかりとしていて、葉の縁に細いギザギザの切れ込みが入るのが特徴です。

プテロストエカス系(レースラベンダー)
四季咲き性で、付け根からいくつかに分かれて花穂を出すユニークな姿をほぼ一年中楽しめます。切れ込みのある鳥の羽のような形の葉と、華麗な花を持っていますが、香りは他のグループに比べるとやや弱めです。耐暑性も耐寒性も強くないので、鉢で育て、冬の間は室内に移動させるとよいでしょう。

ピナータラベンダーLavandula pinnata
カナリア諸島、マデイラ諸島原産で、レースラベンダーと呼ばれます。耐寒性は弱く、温かい地域での栽培に向いています。花穂は3つに枝分かれし、秋から初夏まで長い開花を楽しめます。

4.ラベンダーの挿し木

ラベンダーは挿し木で増やすことができます。
上手に育てれば、植え付けた次の年に小さいながらも花をつけてくれるので、種まきより早く増やすことができます。挿し木の適期は花が咲く前の4〜6月と花が終わった9〜10月がいいでしょう。
発根するための適温は20℃前後なので、特におすすめなのは5〜6月頃です。
この時期なら昼夜の温度差も少なく挿し木に最適です。若苗が容易に夏越しするので、株の更新にも有効です。

ラベンダーの挿し木は、切り取った茎を土に挿して根を生やさせ、新しい苗として育てる方法です。
挿し木はいわゆるクローンなので、親株の情報を引き継いで大きくなります。緑が一番濃く、太い健康な茎を親株に選んで挿し穂を作りましょう。
ラベンダーは茎の数が多く、根が出やすいので、気軽に取り組んでみてください。何本も茎を切って育てれば、複数の苗を栽培できますよ。

用意するもの
ラベンダーの親株
新しい3号ほどの植木鉢またはプランター
バーミキュライトまたはハーブ用培養土
鉢底ネットと鉢底石
剪定バサミまたはカッター
発根促進剤

手順
1. 植木鉢に鉢底ネット、鉢底石、新しい土の順に入れる
2. 親株から枝を10cmほどカットし、茎の下葉を取り除き、挿し穂を作る
3. 水の入ったコップに1時間ほど漬けて吸水させる
4. 切り口に発根促進剤を塗って、土に挿し込む
5. たっぷり水やりして乾燥させないように半日陰で管理する
6. 2〜3週間ほどして発根したら、水やりをやめて土を乾燥させる
7. 根を傷つけないようていねいに苗を取り出して、新しい鉢に植え替える

ペンネーム:Yoshidanz
ファームステイしたのをきっかけに農業生活にはまる。イギリスのオーガニックガーデニングを通信教育で勉強しながら、コンポースト造りと家庭菜園に挑戦。現在はニュージーランドの海沿いの丘陵地に土地を購入、ポタジェで有機野菜作りに励んでいる。

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