ガーデニング

「日本の三香木」金木犀

2019-06-13

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1.金木犀の季節

金木犀といえば秋の香木。沈丁花、くちなしと並ぶ「日本の三香木」のひとつに数えられています。
秋になるとあの独特の甘い芳香を懐かしいと感じる方は少なくないでしょう。オレンジ色の花びらと緑色の葉っぱのコントラストは、青い秋空によく映えるため、よけいに強く印象に残っているのかもしれませんね。小粒の花ながら遠くまで香りが届くことから、昔は「千里香」とも呼ばれていました。

金木犀は、9月中旬から10月下旬頃に開花します。開花時期は、地域や環境によっても異なりますが、北の地方ほど早く、南にいくほど遅くなるようです。ただし、いずれも開花期間は3日〜1週間ほどと短命です。
また、9月に一旦花が咲き終えた後、また新しい花が開花して10月下旬まで楽しむことができる四季咲き品種もあります。
日光・肥料不足、剪定などの他にも、雨量が少なかったり、夏の猛暑が続くと、開花が遅れたり花数が減ったり、金木犀の花はデリケートです。
地球温暖化の影響で2度咲きをしたり、大気汚染で咲きにくくなってしまうと言われるほど、季節以外にもいろいろな影響を受けるようです。

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2.金木犀の種類

金木犀は、モクセイ科モクセイ属の常緑小高木です。
中国南部が原産で、本来は雌雄異株ですが、江戸時代に渡来した際に雄株だけだったため、種や実はつきません。植木や生け垣などに植栽されたり、観賞用として栽培されたりしています。
同じモクセイ属には約30種の仲間がありますが、そのうち代表的な品種をご紹介しましょう。

ギンモクセイ(銀木犀)銀桂(ギンモクセイ)
キンモクセイの元となった品種で、白い花をつけるのが大きな特徴です。また、キンモクセイほど香りが強くなく、葉に切り込みが入ります。キンモクセイと同じく、日本には雄株のみが栽培されているため、種や実はつきません。

ウスギモクセイ(薄黄木犀)
薄い黄色の花をつけるギンモクセイの園芸品種です。ぽつぽつと花が開き、わずかに香ります。関西以南には自生がみられ、雌株も存在していることから果実を実らせます。

シキザキモクセイ(四季咲き木犀)
真夏を除いて通年、花が咲く品種です。枝の付け根にオレンジの小花をびっしりと咲かせ、爽やかな香りを放ちます。
花木全体は小ぶりで美しい緑色をしているため生垣によく利用されます。キンモクセイ同様、日本で栽培されているのは雄株のみです。

ヒイラギモクセイ(柊木犀)
ギンモクセイとヒイラギの雑種といわれています。葉は分厚い楕円形で、縁がギザギザしています。秋に芳香のある白い花を咲かせます。各地で生垣や公園の植木として利用されています。

ヒイラギ(柊)
日本の関西から東アジアに分布する常緑小高木です。晩秋から初冬にかけて、香りのよい白い花を咲かせます。葉は硬く、縁にギザギザした鋭いトゲがあります。木が老熟するとトゲは消え、雌株だけにもかかわらず黒く熟した種子をつけることがあります。

リュウキュウモクセイ(琉球木犀)
琉球列島や台湾、中国南部の温暖地に分布する常緑高木です。ヒイラギとギンモクセイの雑種といわれ、6月に白い花を咲かせ、わずかに香りを放ちます。

3.金木犀の鉢植え

金木犀の香りを嗅ぐとなんだかノスタルジックな気持ちにさせてくれますが、あの独特の甘い香り成分にはリラックス効果だけではなく、ダイエット効果もあるそうです。日本では庭木や生垣によく利用されていますが、鉢植えなら小さいうちから花が咲くので、お部屋の中で思う存分アロマを楽しむこともできますよ。v
金木犀の鉢植えは、日当たりのよい場所で管理しましょう。水はけのよい酸性の土を好むので、赤玉土(小粒)7割に腐葉土3割ほどの混合土を使って植え付けます。成長が早い常緑樹ですので、追肥は2月と5月、開花前の8〜9月上旬に、有機肥料やリン酸分の多い化成肥料を施してください。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えますが、冬は控えめにしましょう。

また、金木犀の根は傷つきやすいため、基本的に植え替えはNGです。ただし、鉢植えは根詰まりを起こして枯れてしまうことがあるので、2年を目処に植え替えをしましょう。適期の3?4月頃、水はけが悪くなって鉢全体に根がまわっていたら、1回り大きな鉢に植え替えてください。

また、鉢植えで楽しむのであれば、木の大きさをコントロールする剪定作業が必要になります。刈り込みではなく枝をすかして軽やかに仕立てることをおすすめします。枝と枝の間に光が通って、枝全体に花をちりばめたように咲きます。お好きな場所に置いて香りを感じることができ、花のない時期には観葉植物として楽しみましょう。

4.金木犀の地植え

金木犀は、日光を浴びるほど大きく生長する植物です。成長が早いため、どちらかといえば鉢植えよりも地植えが適していますが、寒さに弱いので、日本では東北よりも西南部でのみ可能です。

金木犀の花付きをよくするには、庭の明るい半日陰のようなところに植えると良いでしょう。日当たりが悪いと花付きが悪くなり、日当たりが良すぎると葉焼けを起こしてしまいます。また、大気汚染の影響を受けやすく、空気の汚れた場所では花つきが悪くなります。

日当たりのよい場所に植えるのはもちろんのこと、過湿を嫌うので水はけのよい土で育てましょう。水はけが悪い場合は、川砂や腐葉土などで調節するようにします。苗の植え付け穴に、あらかじめ堆肥や腐葉土、鶏糞、培養土をよく混ぜこんで耕しておきましょう。

水やりは、植え付け後にはたっぷり与え、一度根付いてしまうとほとんど行う必要はありません。寒肥として、リン酸やカリウムの多い有機肥料や草木灰などを2月頃に与えます。油かすなど窒素分の多い肥料は、葉ばかり茂ってしまい花つきが悪くなるので注意してください。

地植えにすると、金木犀の木はすぐに大きくなるため、定期的に剪定作業が必要です。また数年に1回は大きく刈り込むようにしましょう。剪定は、花が終わってから新芽が吹く翌春までに行うのが基本で、刈り込んで円筒形に仕立てるのが一般的です。刈り込みは、金木犀など常緑樹の生け垣などに用いられる剪定方法です。枝葉の表面全体を均一に刈って整えることで、厚みがあって落ち着いた雰囲気に仕立てられます。

ペンネーム:Yoshidanz
ファームステイしたのをきっかけに農業生活にはまる。イギリスのオーガニックガーデニングを通信教育で勉強しながら、コンポースト造りと家庭菜園に挑戦。現在はニュージーランドの海沿いの丘陵地に土地を購入、ポタジェで有機野菜作りに励んでいる。

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