関節痛

膝のサポーターの種類と正しい選び方

2019-08-28

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はじめに

膝に痛みを感じるときの対策として、サポーターを装着するという方法があります。
とはいえ膝のサポーターには様々な種類があり、痛みの程度や目的に応じて自分に合ったものを選ぶ必要があります。
そこで今回は、膝のサポーターの効果、種類や特徴、選び方のポイントについてご紹介します。

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膝サポーターの効果

まずは、膝のサポーターにどのような効果が期待できるのかご紹介します。

■関節を固定し運動を制限する
ケガをして間もない急性期、炎症や痛みの程度が強いときなどに使用する頑丈なサポーターの中には膝の屈伸運動が制限されるようになっているものがあります。
関節を固定して安静を保つことで炎症を早期に抑制し傷めている組織の修復を促すことにつながったり、痛みのでる動きがでないようにすることで安心して生活することができるようになるという効果があります。

■膝関節の負担を軽減する
膝関節の周りにはたくさんの靭帯や筋肉があり、関節を守る働きをしています。
サポーターを装着することで靭帯や筋肉とともに関節を支える要素が増えるので、歩行や立ち座りで膝関節にかかる荷重の負担を軽減します。
運動不足や加齢による筋力低下、運動のし過ぎなどで膝関節に対する負担が強くなってしまっている場合にもサポーターにより補うことで痛みの軽減につながることがあります。

■靭帯を補強する
膝関節は曲げ伸ばし(屈伸)の動きのみができる「蝶番関節」という種類の関節で、股関節や肩関節のようにぐるぐる回す動きや捻る動きはほとんどできません。
その動きを制御しているのが膝関節の周りにある靭帯で、4つの大きな靭帯が存在しています。
内側側副靭帯と外側側副靭帯は膝関節の内側と外側にあり、膝関節が横にスライドする動きを制御しています。
前十字靭帯と後十字靭帯は膝関節の中にあり、捻りの動きを制御しています。
これらの靭帯を傷めて緩んだり断裂したりしてしまうと関節が緩くなり、走ったり跳んだりするときにガクガクしたり膝が外れそうになるような不安定性を感じることがあります。
靭帯補強タイプのサポーターを装着することで靭帯の代わりに関節の動きを制御してくれるので、膝の不安定性を軽減し、ケガの再発予防にもつながります。

■疲労しにくい
スポーツ習慣のある方や長時間歩いたり立ちっぱなしでいることが多い方は、膝関節を支える筋肉に疲労を起こして膝関節周囲に痛みや重だるさを感じてしまうことがあります。
サポーターを装着することで関節周囲の筋肉の働きを助けることになり、疲労を感じにくくなる効果もあります。

膝サポーターの種類

膝のサポーターの主な種類と特徴をご紹介します。

■保温タイプ
筒状になった弾力のある布製のものを足先から通して膝まで上げて履くタイプのものが多く、保温することが主な効果となります。
膝関節が冷えることで周りの靭帯や筋肉、脂肪などさまざまな組織が硬くなるので、曲げ伸ばしがしにくくなったり、しゃがんだり立ち上がったりするときに痛むということがあり、保温効果のあるサポーターが効果的です。
冬やエアコンの風などで冷えると膝が痛むという方におすすめです。

■疲労軽減タイプ
保温タイプと同じように筒状のサポーターを足先から通して履くタイプのもの、その中でもお皿(膝蓋骨)の部分に穴があいてお皿が見えるようになっているものなどがありますが、支柱や大がかりな留め具などはついていません。
保温タイプとの大きな違いは、太ももやふくらはぎの筋肉をある程度しめつけるようになっていることで、製品によってはサポーターの線維が筋肉の走行に沿うようにしめつけをコントロールしているものもあります。
筋肉をサポートすることで筋肉の疲労が起こりにくくなるので、スポーツや長時間歩行での疲労軽減効果が期待できます。

■膝蓋骨サポートタイプ
一般的に「お皿の骨」と言われる「膝蓋骨」は、上方で大腿四頭筋(太もも前面の大きな筋肉)とつながり、下方には「膝蓋腱」という腱組織がついてその腱は脛骨(すねの骨)の上端についています。
大腿四頭筋は膝を伸ばすことに作用しており、歩行や立ち上がりなどほとんどの下肢動作で作用するため、同時に膝蓋骨にも頻繁に負担がかかり、膝蓋骨の周囲で炎症を起こす「膝蓋骨周囲炎」がよくみられます(膝に痛みのある方のうち、お皿の周りに痛みを感じる方はこれがほとんどです)。
膝のサポーターの中で膝蓋骨の上方(大腿四頭筋の膝蓋骨に近い部分)にバンドがついて押さえるようになっているものや、膝蓋骨の下の膝蓋腱だけを押さえるようになっているバンドタイプのサポーターは大腿四頭筋や膝蓋腱から受ける膝蓋骨への負担を軽減する効果のあるもので、膝蓋骨周囲炎の改善や予防を目的として使用されます。

■支柱付き靭帯サポートタイプ
膝関節の内外側に硬い支柱がついているサポーターは靭帯をサポートする効果のあるサポーターです。
支柱が入っていることで他のサポーターに比べて装着による違和感がでやすく、曲げ伸ばしの抵抗感があるものもありますが、靭帯の役割をしっかりとサポートしてくれるので、靭帯損傷後に日常生活やスポーツ活動を行うためには欠かせないサポーターです。

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膝サポーターを選ぶポイント

自分に合ったサポーターを選ぶポイントをご説明します。

■装着することで痛みが軽減しているか
装着しているサポーターが自分に合っているのかどうかを判断する最も簡単な材料は、装着していることで痛みが軽減するかどうかということです。
装着した状態で歩行や階段昇降など簡単な動作を行ってみて、装着前と比べて痛みの程度や安定性がどうか確認してみてください。
また活動を終えてサポーターを外したあと、装着せずに活動した場合と比べて痛みの程度が変わっているかも確認するとよいでしょう。

■不必要な運動制限は生じないか
サポーターを使用するうえで気を付けておきたいこととして、必要以上の運動制限がでないかどうかを確かめておくことも大切です。
本来、痛みなく膝の曲げ伸ばしが全可動域可能なのにも関わらず、サポーターを装着することによって膝が伸ばしきれなかったり、曲げきれなかったりすると歩行を始めとした日常生活動作がしにくくなり、不必要な関節可動域制限ができてしまったり、不自然な動作をすることによる二次的な痛みがでてきてしまうことがあります。
痛みがでないように動きを制限できるのはサポーターのメリットですが、靭帯再建術後や外傷後の急性期など可動域を制限しておかなければならないような特別な場合を除いて、痛みなく自分が動かせる範囲の可動域は制限する必要はありませんので装着時に確認するようにしましょう。

■傷めている部位はどこか
傷めている部位が膝のどこなのかが分かると、必要なサポーターの種類もはっきりしやすくなります。
膝が痛いといっても膝関節自体、半月板(軟骨)、靭帯、膝蓋骨周囲、関節周囲の筋肉など、痛みの原因となっている組織は様々で、それを正確に診断することで適したサポートがどれなのかがわかります。
自分の膝について原因を特定するのはなかなか難しいと思いますので、適したサポーターを選択するためにも整形外科を受診して診断してもらうと確実です。

おわりに

今回は、膝のサポーターについて種類や効果、サポーター選びのポイントについてご紹介しました。
サポーターには痛みを軽減・予防したり、痛みがあってもどうしても動かなければならない場面で負担を最小限に抑えることができるなど使用するメリットがたくさんあります。
一方で、サポーターをすることで痛みを忘れて無理をしすぎると、安静にするべきときにすることができなかったり、活動を終えてサポーターを外したあとに痛みの悪化に気づくなどといった面もあります。
自分の状態に適したサポーターを使用することはもちろん、サポーターを使用する場面や頻度なども注意しながら有意義にサポーターを使用していただければと思います。

■プロフィール

監修:いきいき100歳応援中(理学療法士)
専門:整形外科疾患、介護予防分野

自己紹介
二児の母でもある理学療法士。整形外科疾患、介護予防分野を専門とし、病院勤務の傍ら健康や医療に関する記事を執筆している。

ここでは、体幹トレーニングに共通するトレーニングにおける注意点をご紹介します。

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