筋肉

六十肩予防におすすめのストレッチと筋トレ

2019-11-24

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はじめに

「六十肩」は、六十歳前後の方が訴える肩の痛みに対してついた名前です。
ある朝起きると突然肩に激痛が出現したり、違和感程度の痛みから日を重ねるごとに徐々に痛みが強くなり、肩があがらなくなるなど症状は様々ですが、いつ誰に起こってもおかしくない症状です。
今回は、六十肩についてその原因と六十肩の予防におすすめのストレッチや筋トレをご紹介します。

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六十肩とは?

「六十肩」や「五十肩」など一般的に言われているものは全て俗称であり、正式な名称は「肩関節周囲炎」といいます。
肩関節周囲炎は、その名の通り肩関節周囲のなんらかの組織に炎症を起こしている状態であり、炎症を起こしている組織は筋肉、靭帯、関節などさまざまです。
この炎症によって肩関節の周囲に安静時痛や運動時痛が生じ、日常生活に支障をきたしてしまいます。
また、この炎症が長引くことで周囲の筋肉や靭帯がかたまってしまい、関節の動きが悪くなることを「拘縮」といい、「凍結肩」とも呼ばれます。

六十肩の主な原因は?

六十肩の主な原因をご説明します。

■柔軟性の低下
年齢を重ねると皮膚や筋肉、靭帯といった全身の軟部組織が徐々に硬くなり、柔軟性が低下していきます。
若いころには少し無理をして手を伸ばしたり、肩を捻ったりしても対応できていたことが難しくなり、できると思ってやったことでも軽い肉離れを起こしたり、靭帯を損傷したりしてしまいます。

■筋力の低下
筋力維持のために特別トレーニングをしている方を除き、ほとんどの方が中高年になると自分のピーク時よりも筋力が低下してきます。
筋力が低下すると筋力が強かったときに比べて重たいものを持つなど全てのことに対する負担が大きくなります。
にもかかわらず今までと同じように肩に負担をかけていると、筋肉や靭帯、関節に炎症を起こしてしまいます。

■姿勢不良
歳を重ねる上に、特別運動習慣がないと腹筋や背筋など体幹部の筋力も低下し、その結果姿勢が悪くなりがちです。
背中の丸まった猫背姿勢になると、左右の肩甲骨が外側に流れてきます。
肩甲骨は肩関節の基盤となる大切な骨であり、肩甲骨が位置不良を起こすことで肩関節周囲の筋肉に力が入りにくくなったり動かしにくくなったりしてしまうので、六十肩の原因になりかねません。

■過度の負荷
どんなに肩関節周囲の柔軟性や筋力を維持するようにケアしていても、毎日重たいものを持つような重労働を行ったり、準備運動を行わず野球やバドミントンなどのスポーツを行うなど過剰な負荷をかけると肩関節周囲の炎症の原因となってしまいます。

■新陳代謝の低下
若いときは、新陳代謝が良好でちょっと筋肉や関節に炎症を起こしても数日もすれば自然治癒してしまいます。
しかし年齢とともに新陳代謝が低下し傷や炎症の治りも遅くなるので、きちんと治癒する前に再び負担をかけてしまい炎症が再燃してしまうということが多々起こります。
このようなことの積み重ねが大きな痛みととなり、可動域制限まで引き起こしてしまうこともあります。

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六十肩予防におすすめのストレッチ

肩関節周囲の筋肉をストレッチすることで柔軟性の低下を防ぐことができますのでご紹介します。

■肩後方ストレッチ
肩関節後方の筋肉のストレッチです。
反対の肩に手が届きにくい方、バンザイがしにくい方に効果的です。

1.片方の腕を自分の胸の前を通して反対の肩を触るように伸ばします。
2.伸ばしている方の肘を反対の手で押さえ、自分の胸に腕が近づくように引きつけます。
3.伸ばした肩の後ろ側に伸張感を感じたらそのまま20秒程度静止します。
4.左右を替えて反対側も同じようにストレッチします。

■上腕三頭筋ストレッチ
二の腕の筋肉のストレッチです。
反対の肩に手が届きにくい方、バンザイがしにくい方に効果的です。

1.片方の腕をバンザイするように挙げたら、肘を曲げて頭の後ろを通しながら反対の肩を触るようにします。
2.下ろしている方の手で挙げている方の肘を頭に近づけるように引き寄せます。
3.脇の下から腕にかけて伸張感を感じたらそのまま20秒程度静止します。
4.左右を替えて反対側も同じようにストレッチします。

■大胸筋ストレッチ
大胸筋(胸の前にある大きな筋肉)のストレッチを行うことで胸が張れたよい姿勢に戻りやすくなり、肩こりや肩関節痛の予防に効果的です。

1. 両膝を立てて仰向けに寝て、両手を真横よりもやや上(バンザイに近い方)に伸ばして床の上に置きます。
2. 立てておいた膝を左右どちらかにゆっくりと倒します。
3. 膝を倒した方と反対側の胸の前から肩の前面にかけて伸張感を感じたらそのまま20秒程度静止します。
4. 倒した膝をゆっくりと正面に戻し、同じ要領で反対側に倒して再び20秒程度静止します。

■広背筋ストレッチ
広背筋は背中から腰にかけて走行するとても大きな筋肉です。
このストレッチもバンザイがしにくい方におすすめのストレッチです。

1. 椅子座位または床の上にあぐらをかくように座ります。
2. 両手ともバンザイをしたら、片方の手でもう片方の手首を持ちます。
3. 手首を持たれた方の脇の下から脇腹を伸ばすように上半身を横に倒します。
4. 脇の下から脇腹に伸張感を感じたらそのまま20秒程度静止します。
5. ゆっくり上半身を正面に戻し、左右を替えて反対側にも同じように倒してストレッチします。

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六十肩予防におすすめの筋トレ

六十肩を予防するためにおすすめの筋トレをご紹介します。

■ローイング
この筋トレは肩甲骨内側にある菱形筋を鍛えることで、肩甲骨が引き締まった良姿勢に修正するためのトレーニングです。

1.柱などに弾力のあるトレーニングチューブを引っかけて、正面に立つまたは座ります。
2.トレーニングチューブの両端を左右の手でそれぞれ持ち、前ならえの状態から肩。骨を寄せながら両手が横腹に近づくように引きます。
3.いっぱいまで引けたらゆっくりと両腕を伸ばし、元の位置に戻すという動作を繰り返し行います。

■ダンベルカール
ダンベルなどの重量物を持って上腕前面の上腕二頭筋を鍛えるトレーニングです。

1. 立つまたは椅子に座り、腕を身体に沿わせるように下ろします。
2. 手にダンベルを持って落とさない程度に軽く握ります。
3. 手のひらが上を向くようにゆっくりと肘を曲げてダンベルを持ち上げ、肘がしっかり曲がったら肘が完全に伸びる一歩手前までゆっくりと下ろすという動作を繰り返し行います。

基本的に動かすのは肘関節のみで、上腕や肩関節が動かないように注意しましょう。
固定が難しい場合は、座った状態で机の上に肘を置いて固定するとやりやすくなります。

■トライセップスエクステンション
ダンベルなどの重量物を持って上腕背側の上腕三頭筋を鍛えるトレーニングです。

1. 立つまたは椅子に座り、片方の腕をバンザイした状態から肘だけを曲げて頭の後ろに手がくるようにします。
2. 上げた方の手にダンベルを持ち、落とさない程度に軽く握ります。
3. 上腕や肩が動かないようにしながら肘関節のみを肘が完全に伸びる一歩手前までゆっくりと伸ばし、ダンベルを頭の上に持ち上げたらゆっくりと下ろすという動作を繰り返します。

ここでは片腕ずつ行うトレーニングをご紹介しましたが、トレーニングに慣れない場合やダンベルが重すぎて難しい場合は、頭の後ろで両手でダンベルを持つと安定しやすくなります。

■サイドレイズ
肩関節の前後から包み込むように走行する三角筋を鍛えるトレーニングです。

1. ダンベルなどの錘を両手に持ち、体側に沿わせるように腕を下ろします。
2. 背筋を伸ばして軽く肩甲骨を内側に寄せます。
3. 手の甲が上になるようにゆっくりと両腕を左右に広げながらダンベルを持ち上げます。
4. ダンベルが肩と同じくらいの高さになるところまで持ち上げたらゆっくりと元の位置まで下ろすという動作を繰り返します。

■腕立て伏せ
今までご紹介したトレーニングは筋肉個々のトレーニングでしたが、腕立て伏せによって肩関節周囲の筋肉を総合的に鍛えることができます。
特に筋力が低下しやすいインナーマッスル(関節を守る小さな筋肉)も鍛えることができ、六十肩の予防に効果的です。

1.肩のラインの真下で、肩幅よりも拳二つ分広げた幅で両手を床につきます。
2.足は骨盤の幅にして、膝を伸ばしてつま先だけが床につくようにします。
3.身体を横から見たときに肩から足首までが一直線になるようにし、腰が反ったり曲がったりしないようにします。
4.3までのポジションがとれたら、ゆっくりと肘を曲げ、身体を下ろしていきます。
5.身体や顔が床につく手前まで下ろしたら、ゆっくりと肘を伸ばして元のポジションに戻すという動作を繰り返します。

おわりに

今回は、六十肩についてその原因と予防のためのストレッチや筋トレの方法をご紹介しました。
ご紹介したストレッチや筋トレを習慣的に行うことで、加齢とともに起こる関節周囲の変化を最小限にとどめ、六十肩を予防することができます。
一度症状が現れると治癒までに数か月から一年前後かかったり、可動域制限が取り切れない場合もありますので、症状が現れる前に是非積極的に予防を行ってみてください。

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