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今、話題の筋膜とは?筋膜の理解と凝り固まった筋膜の対処方法

2019-11-28

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はじめに

近年、筋肉の凝りや原因の分からない痛みなどに関して、筋膜が関与している可能性があることをいわれています。

今回の記事では筋膜の理解を深めるとともに凝り固まった筋膜の対処方法を詳しく解説していきます。

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筋膜とは

筋膜とは筋肉や臓器、骨など全身の細胞や組織を全て包んでいる膜のことをいい、どこか1部分を表すのではなく、全身に張り巡らされている膜のことをいいます。

筋膜は5層連続しています。その5層というのは次の5つになります。

1.浅筋膜(せんきんまく)
2.深筋膜(しんきんまく)
3.筋外膜(きんがいまく):筋肉全体を覆っています
4.筋周膜(きんしゅうまく)
5.筋内膜(きんないまく)

筋膜は上記の5層となっており、全ての筋組織はお互いに滑り合うように動いています。そのため、この5層のうちに1つでも滑りが悪くなると全身の筋膜の滑りが悪くなります。

また、筋膜は「第2の骨格」とも呼ばれているほど非常に重要な組織になります。筋膜がもしなければ人間は現在の形を維持できないとも言われています。

これだけ重要な組織にも関わらず「固まりやすい」という欠点があります。
もし筋膜が固まってしまうと、筋肉の凝りが出てきたり、原因が分からない痛みが発生するなどの問題がおこってしまいます。

最近の研究では、筋肉に関する痛みの原因は筋膜が疲労したり固まった結果、筋膜の滑りが悪くなってしまったのが原因の1つであるともいわれています。

また、筋膜を通っている血管や神経、リンパ管などが圧迫されて循環障害などが起こるともいわれています。

筋膜が原因で生じる痛みについて

筋膜が硬くなったり滑りが悪くなるなど筋膜が原因となって痛みやしびれを引き起こす症状のことを「筋膜性疼痛症候群」(Myofascial Pain Syndrome :MPS)といいます。

一般的に急に重い物を持ったり、無理な姿勢を長時間とったり、繰り返し筋肉に負担がかかってしまうと同じように筋膜にも負担がかかります。しかし、筋膜の負担は筋肉痛が生じて、数日すれば元の状態まで回復します。

しかし、何度も繰り返し筋肉に負担がかかったり、血行の悪い状態が続くと、筋膜が自己回復できなくなってしまいます。この状態のことを筋膜性疼痛症候群(MPS)といいます。

筋膜性疼痛症候群(MPS)の特徴としては病院に行ってレントゲンやCT・MRIを撮ってみても何の問題もみつからないものの首や肩、足腰などに痛みを感じていることが多く、このような原因不明と言われていた痛みが、筋膜性疼痛症候群(MPS)によるものである可能性があります。

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凝り固まった筋膜の対処方法

無理な姿勢を長時間とったり、繰り返し筋肉に負担がかかってしまった結果、筋膜が凝り固まったり滑りが悪くなった場合の問題に対してどのよう対処したら良いのかと言いますと筋膜を「押して伸ばす」ことが重要になります。

筋膜を「押して伸ばす」ことによって、血液の流れを良くしたり、筋膜の滑りを高めることになります。

このように、筋膜のよじれやねじれを解消して、正しい筋と筋膜の滑りと筋肉の動きを行えるようにする方法のことを「筋膜リリース」といいます。

筋膜リリースはストレッチのようにある一定の方向に伸ばすのではなく、筋膜をさまざまな方向に押して伸ばすことによってゆっくりとゆるめていくのが特徴となります。

また筋膜リリースでは、ただ単に押したり揉んだりするマッサージだけでは届きにくい、深いところにある筋にまで効かすことができるのも特徴となっています。

実際の筋膜リリースのやり方は大きく分けて以下の2つあります。

1.圧迫を加えてマッサージを行う
2.体操にて筋膜を伸ばす

今回はこの中で「マッサージ」の方を解説します。マッサージのやり方は以下の通りとなります。

1.コリがある部位やその周辺の筋肉に指を当てる
2.痛気持ち良い程度で圧迫を与えてほぐしていく
3.コリがあるその周辺を広い範囲でほぐす
4.ゆっくりと指を動かして圧迫していく
5.1分程度リラックスしながら行う

筋膜リリースを行う際は指を使用する代わりに「フォームローラー」という自分自身で筋膜リリースを行う際に使用する用具を使用する場合もあります。

筋膜リリースの効果

筋膜リリースを適切に行うと以下のような作用がみられますので詳しく解説します。

1.筋肉の柔軟性が良くなる
筋膜リリースは一般的なストレッチのように筋肉を伸ばすような動きはないものの柔軟性が良くなります。より柔軟性を高くしたい人は筋膜リリースを行って筋膜を正しい位置に戻した後に、ストレッチを行うとより効果的となります。

2.関節の動かせる範囲が広くなる
筋膜リリースを行い、筋膜が元の位置に戻る事により、体が軽くなり、関節の動かせる範囲が広くなります。

3.疲労感が回復する
筋膜リリースを行って筋膜の固まりが取れてほぐすことができると血行が良くなります。血行が良くなることで疲労物質が取り除かれ、疲労感が回復します。

この他にも肩こり、腰痛、むくみなどさまざまな症状にも効果があります。

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まとめ

筋膜は5層連続しており、全ての筋組織はお互いに滑り合うように動いているため、この5層のうちに1つでも滑りが悪くなると全身の筋膜の滑りが悪くなってしまいます。

最近の研究では、筋肉に関する痛みの原因は筋膜が疲労したり固まった結果、筋膜の滑りが悪くなってしまったのが原因の1つであるともいわれています。

このように筋膜が硬くなったり滑りが悪くなるなど筋膜が原因となって痛みやしびれを引き起こす症状のことを「筋膜性疼痛症候群」といいます。

筋膜が硬くなったり滑りが悪くなっている部分に関してはその場所を押して伸ばしていくことが重要になります。

このように筋膜を調整して整えることを「筋膜リリース」といいます。

筋膜リリースの効果は以下のような効果があります。

1.筋肉の柔軟性が良くなる
2.関節の動かせる範囲が広くなる
3.疲労感が回復する

筋膜を正しく理解して、「筋膜リリース」を行うことにより、今悩まされている痛みに効果がある手段になる可能性があるので、一度試してみて下さい。

【経歴】
野田 政誉士
(理学療法士、介護支援専門員、福祉住環境コーディネーター2級)
約10年前に理学療法士の資格を取得し、病院に勤務。急性期・回復期・生活期までの病期を経験するものの主に回復期リハビリテーション病棟にて臨床業務を実施。
現在は管理職として勤務しており、臨床業務だけではなく管理業務の両方を行っており、病棟の知識だけではなくの知識だけではなく、在宅への介入やマネジメント業務にも力を入れている。

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