感染症

腸内細菌で知っておきたいこと!関連する病気や腸活の方法とは

2019-12-01

関連キーワード

最近、腸内細菌や腸活という言葉を耳にしたことのある人も多いかもしれません。
私たちの腸内には、約1000種類、数で表すと100兆個もの細菌が住みついているといわれています。
最近の研究から、腸内細菌は腸の健康だけでなく、肥満や糖尿病、アレルギーなどのさまざまな病気と関連することがわかっています。

今回は、腸内細菌の概要、関連する病気、腸活の方法などについてわかりやすくまとめます。

スポンサー

腸内細菌とは?

私たちの腸の中に住む細菌は腸内細菌とよばれ、大きく3つのグループに分けられます。
3つのグループとは、善玉菌、悪玉菌、善玉菌でも悪玉菌でもない中間の菌です。善玉菌には、乳酸菌やビフィズス菌などが含まれ、一般的に善玉菌が優位な場合には健康な状態だと考えられています。
善玉菌は、乳酸や酪酸の産生、ビタミンの産生などに関わっています。
善玉菌には、腸内環境を整えるだけでなく、免疫力を高めたり、感染や老化を予防するはたらきがあるといわれています。一方で悪玉菌は、たんぱく質や脂質が中心の偏った食事、ストレスなどが原因で増える菌で、肥満や糖尿病、動脈硬化などとの関連が指摘されています。
代表的な悪玉菌には、ウェルシュ菌や大腸菌(有毒株)などが挙げられます。
善玉菌でも悪玉菌でもない中間の菌は、日和見菌とよばれます。
日和見菌は、健康な時には問題ありませんが、免疫力が低下した時などに腸内で悪い影響を与える菌です。日和見菌には連鎖球菌やバクテロイデスなどが含まれます。

腸内細菌に影響を与えるものは?

胎児の時には腸の中は無菌の状態といわれていますが、生まれてくると同時にお母さんや周りの環境から細菌を受け継ぎ、腸内細菌が形成されていくと考えられています。母乳を飲んでいる間は、母乳の中に含まれる乳糖やガラクトオリゴ糖をえさとするビフィズス菌が腸内で増えます。善玉菌であるビフィズス菌は、腸内を酸性に保ってくれるので赤ちゃんを感染から守る効果も期待できます。
離乳食が始まると腸内細菌の構成は変わり、さまざまな菌が存在するようになり、大人の状態に近づいていきます。その後は、食事や年齢、住んでいる地域などによって影響を受けることがわかっています。腸内細菌の構成はひとりひとり違い、生涯ほとんど変わらないといわれています。
そのため、研究者の中には腸内細菌を見れば誰であるか特定できると言う人もいるくらいです。

スポンサー

腸内細菌に関連する病気は?

多様性があり、善玉菌が優位な腸内細菌を持つ人は健康だと考えられています。
一方で、腸内細菌のバランスが崩れて悪玉菌が増えている人は、さまざまな病気を引き起こす可能性があります。今まで多くの研究で、腸内細菌と病気の関連が報告されています。
例えば、糖尿病、肥満、心臓病、動脈硬化、便秘、炎症性腸疾患、大腸がん、認知症、アレルギーなどです。
腸内環境を整えることによって、さまざまな病気を予防、または治療することができないか研究が続けられています。

腸内細菌を整える腸活の方法は?

最近では、腸内細菌を整えて健康な腸の状態を保つことを「腸活」とよんだりします。腸活の方法には、大きく分けて食事によるものと食事以外の生活習慣によるものがあります。腸活の方法で代表的なものをいくつか紹介します。

1.善玉菌を増やすものを食べる
善玉菌を増やすと腸内環境が改善します。善玉菌を増やすためには、プロバイオティクスやプレバイオティクスとよばれるものを食べるとよいです。プロバイオティクスは生きている善玉菌のことで、ヨーグルトや納豆、みそ、キムチ、チーズなどに含まれています。プレバイオティクスは善玉菌のえさになるので、善玉菌の増殖に役立ちます。プレバイオティクスは、オリゴ糖や食物繊維のことで、野菜類や果物、豆類、海藻などに多く含まれます。プロバイオティクスもプレバイオティクスも一時的にとるのではなく、継続してとる方がよいといわれています。
脂質やたんぱく質、甘いものなどを多くとるような食事をしている人は、悪玉菌が増えやすいといわれています。野菜や穀物を中心としたバランスの良い食事をとるように心がけると、腸内細菌のバランスも整います。

2.十分な睡眠をとる
十分な睡眠をとると自律神経のはたらきが整い、腸が正常に動くようになるといわれています。

3.ストレスを減らす
過剰なストレスは自律神経のバランスを崩し、腸の動きを悪くすることがわかっています。ペットと過ごす、ヨガをする、友人と食事に行く、好きな音楽を聴く、などどんなことでも良いのでストレスを減らす方法をいくつか見つけておくのも腸活のひとつです。

4.適度な運動をする
適度な運動は腸の動きをよくすることがわかっています。適度な運動によってストレスも減るので、腸活には欠かせない要素です。ウォーキングやジョギング、サイクリングなどの軽く息が上がるような運動を毎日続けるとよいといわれています。1駅分歩いたり、なるべく階段を使うようにするだけでも運動量は上がります。できることから始めてみてください。

スポンサー

まとめ

腸内細菌は、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3つのグループに分けられますが、善玉菌が優位な状態が健康であるといわれています。
脂質やたんぱく質、糖質などを多くとるような偏った食事をしていると、腸内細菌のバランスが崩れて便秘、肥満、糖尿病、動脈硬化などを引き起こす可能性があります。
腸内環境を整える腸活として、善玉菌を増やす食事、運動、睡眠などが挙げられます。
バランスの良い腸内細菌を味方につけて、健康でいたいものです。

監修:大塚真紀(医師・医学博士)
学歴:東京大学大学院医学系研究科卒。
専門:内科、腎臓、透析の専門医。

自己紹介
現在は育児の傍ら、医師という職業を生かし、医療系記事の執筆・監修、最新医学論文の翻訳、医療コラムの作成に従事。

スポンサー

    ▲ページトップ