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動脈硬化は突然死の原因に!知っておきたい危険因子と予防法

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日本人の死因の第2位は心疾患で、第4位は脳血管疾患です。
動脈硬化は、心疾患や脳血管疾患の発症に強く関連することがわかっています。動脈硬化は知らないうちに進行し、気付いた時には命に関わるような病気を発症することがあります。
今回は動脈硬化が引き起こす病気や動脈硬化になりやすい人の特徴などについてわかりやすくまとめます。

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動脈硬化とは

動脈は、心臓から全身へ血液を運ぶ太い血管で、酸素や栄養を届ける重要な役目があります。
動脈は、本来はしなやかで縮んだり、広がったりしています。しかし、高血圧や糖尿病、肥満などによって血管に負担がかかり続けると動脈は硬くなっていきます。
さらに、コレステロールが血管の壁にこびりついたりすると血液の通り道が狭くなります。
このように、動脈が硬くなったり、コレステロールがこびりついて血液の通り道が狭くなることを動脈硬化とよびます。 動脈硬化の怖いところは、痛くもかゆくもないところです。例えば20代で動脈硬化が始まり、その状態が10年続くと30代で命に関わるような病気が起きてしまう可能性があります。

動脈硬化は命に関わる病気の原因に

動脈硬化は、虚血性心疾患や脳卒中、腎不全、閉塞性動脈硬化症など、命に関わる病気や生活の質を低下させる病気を引き起こす原因になることが明らかになっています。動脈硬化が関連しているといわれている病気についてまとめます。

1.虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)
心臓の血管に動脈硬化が起きると、血液の流れが悪くなり、狭心症や心筋梗塞という病気が起きます。狭心症では、運動や寒さなどをきっかけに一時的に心臓を栄養する血流が悪くなります。症状としては、胸の痛みが起きることが多いです。狭心症の場合には、一時的に血流が悪くなるものの、しばらくすると元に戻ります。
一方で、心筋梗塞では心臓を栄養する血管が動脈硬化によって狭くなり、最終的には閉塞してしまいます。
心臓を栄養する血管が閉塞してしまって戻らないと心臓の筋肉が壊死し、心臓がうまく動かなくなってしまうので、命に関わる可能性があります。

2.脳卒中(脳梗塞・脳出血)
脳卒中も、動脈硬化と強く関連する病気のひとつです。
脳梗塞では、動脈硬化によって狭くなった脳の血管が閉塞してしまうので、脳に酸素や栄養がいかなくなり、手足の麻痺が出たり、意識を失う場合があります。
脳出血は、動脈硬化によって硬くなった血管に高血圧などによって負担がかかり、血管が破れて脳の中に出血してしまう病気です。助かったとしても言葉が出づらくなったり、真っ直ぐ歩けない、などの症状が残ることがあります。

3.腎不全
腎臓は多くの血管によってできている臓器です。
そのため、動脈硬化が進行すると腎臓の機能が低下する腎不全になる場合があります。腎臓の機能が低下すると、自分自身の力で体の中の不要な水分や老廃物を排出できなくなるので透析(血液透析・腹膜透析)か腎移植が必要になります。

4.閉塞性動脈硬化症
足を栄養する血管の動脈硬化が進行すると、歩くと足の痛みが出る、足が疲れてしまって長い時間歩けない、足が冷たい、などの閉塞性動脈硬化症に特徴的な症状が出ます。あまりに痛みが強い場合には、手術も検討されます。

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動脈硬化を引き起こしやすい原因は?

動脈硬化を引き起こす原因は、ほとんどが生活習慣に関わるものです。
例えば、高血圧、肥満、糖尿病、脂質異常症、喫煙などです。他の動脈硬化の危険因子には性別や遺伝、性格などが挙げられます。
女性ホルモンは動脈硬化にならないようにするはたらきがあるといわれています。そのため、男性の方が動脈硬化になりやすいことがわかっています。
ただし、女性も閉経後は女性ホルモンの分泌が減って、動脈硬化になりやすいので注意が必要です。家族に、動脈硬化に関連する病気の人がいる場合には、動脈硬化になりやすい体質を引き継いでいる可能性があります。
几帳面で競争心が強い性格の人は、動脈硬化が関わる心筋梗塞などを発症しやすいといわれています。

動脈硬化を予防しよう!動脈硬化の予防法5つ

動脈硬化は、毎日の生活習慣を見直すだけで予防できることがあります。一般的な動脈硬化の予防法についてまとめます。

1.血圧を正常に保つ
高血圧は動脈硬化の危険因子としてよく知られています。血圧は、塩分摂取量、糖尿病、肥満などと関連して上昇することがあります。日本人は、高血圧になりやすいといわれています。定期的に家庭でも血圧を測定するとよいでしょう。

2.血糖値や血液中の脂質の数値を正常に保つ
糖尿病や脂質異常症は、動脈硬化を進行させるといわれています。治療中の人は、担当医と相談しながら血液中の数値を改善するようにしてください。

3.禁煙
喫煙は、医学的に百害あって一利なしです。喫煙は、動脈硬化も進行させることがわかっています。すぐに喫煙はやめたほうがよいです。

4.体重を適正にする
肥満、特に内臓脂肪が多いと動脈硬化が進行するといわれています。標準体重は、身長(m)×身長(m)×22で計算できます。標準体重より重い場合には、定期的に運動するなどして減量したいものです。

5.ストレスを減らし、ゆったりと過ごす
ストレスが多い、几帳面で競争心が強い、などに当てはまる人は、意識してのんびり過ごした方が動脈硬化の進行を予防できます。暖かいお風呂に入る、ハーブティを飲む、ペットと過ごす、など何でもよいので自分がリラックスできる方法をいくつか持っているとよいでしょう。

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まとめ

動脈硬化は、血管が硬くなり、血液の流れが悪くなる状態をさします。
動脈硬化は知らないうちに進行し、気付いた時には命に関わるような心筋梗塞や脳卒中を引き起こす可能性があります。
動脈硬化の原因は、高血圧、糖尿病、肥満、喫煙など生活習慣に関わるものがほとんどです。日頃から動脈硬化を予防するように心がけることが大切です。
今回挙げた予防法は、今日からでも実践できるものばかりです。
血管を若々しく保って、健康でいたいものです。

監修:大塚真紀(医師・医学博士)
学歴:東京大学大学院医学系研究科卒。
専門:内科、腎臓、透析の専門医。

自己紹介
現在は育児の傍ら、医師という職業を生かし、医療系記事の執筆・監修、最新医学論文の翻訳、医療コラムの作成に従事。

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