筋肉

自宅でできる!高齢者におすすめのストレッチ

2020-04-11

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はじめに

私たちの身体は内臓、肌、筋肉など様々な部位が年齢とともに変化していきます。
筋肉は何もケアしないでいると年齢とともに硬くなり、柔軟性が低下していきます。
手足や肩、腰の筋肉が硬くなることで動きが鈍くなったり腰痛や肩こりなど身体の硬さが原因となる不調にもつながります。
そこで今回は、年齢を重ねてもいつまでも筋肉の柔軟性を失わず、元気に動ける身体でいるためにおすすめのストレッチをご紹介します。

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高齢者がストレッチを行うメリット

ストレッチによって得られる主なメリットをご紹介します。

■姿勢がよくなる
高齢になると、腹筋や背筋など筋力の低下や関節の変形などによって背中や腰が丸まり頭が前に出たような「円背姿勢」になりやすくなります。
そして長年その姿勢を続けていると、徐々に全身の筋肉もその姿勢に合った状態でかたまってしまい、よい姿勢がますますとりづらくなってしまいます。
日頃からストレッチを行い、全身の筋肉をしっかりと伸ばしておくことで背中や腰の伸びたよい姿勢をとりやすくなります。

■しなやかな動きができる
筋肉が硬くなるとその周りの関節は動きにくくなります。
関節が動きにくくなることで歩幅が小さくなったり、しゃがみ動作や正座がしにくくなる、高いところや遠くに手が届きにくくなるなど当たり前にできていた動きができなくなってしまいます。
ストレッチを行い、筋肉を柔軟にすることで関節の動きもよくなり、大きくしなやかな動きをすることができます。

■ケガをしにくい
ストレッチを含め運動が不足して筋肉の伸び縮みが悪くなっていると、ふと踏ん張った時や力を入れたときに肉離れなどのケガをしてしまうリスクが高まります。
ストレッチを行うことで不慮のケガを予防することにもつながります。

■循環がよくなる
ストレッチによって筋肉を伸張するとその周囲の血流やリンパの流れがよくなります。
血流が低下することによる冷えや手足の痺れ、腰痛や肩こりが改善するほか、手足の浮腫みの改善にもつながります。

■リラックスできる
ストレッチには身体だけでなく精神的な効果もあります。
深呼吸をしながら心地よくゆっくりと筋肉を伸張することで副交感神経が優位になり、リラックスした気持ちになります。
日々のストレスを緩和したり、睡眠前にストレッチを行うことで質の高い睡眠をとることにもつながります。

高齢者におすすめのストレッチ7選

高齢者にも無理なく行いやすいおすすめのストレッチをご紹介します。

■ふくらはぎのストレッチ
ふくらはぎには下腿三頭筋という筋肉があり、これを柔軟にすることで足関節の可動域が拡がります。
足関節は地面に最も近い大関節で前後左右のバランスをとるためにも大切なのでふくらはぎの筋肉を柔軟にすることで転倒予防になるほか、足の疲れ軽減や歩行の推進力アップにつながります。

1.壁に向かって立ち、両手を壁についたら両足を前後に軽く開きます。
2.後ろに引いた方の足のつま先が進行方向を向くようにまっすぐ置き、膝を伸ばしたままで踵が浮いてしまわないぎりぎりのところまで身体を前に倒します。
3.ふくらはぎの筋肉に伸張感を感じながら壁についた手に体重をかけて20秒程度静止します。
4.左右の足を入れ替えて反対の足もストレッチします。

■太もも裏のストレッチ
太ももの裏にはハムストリングス(大腿二頭筋)という大きな筋肉があります。
ハムストリングスが柔軟になると骨盤の動きがよくなるので姿勢の改善や腰痛の改善につながるほか、坐骨神経の通り道の緊張を緩和することで坐骨神経痛の改善にも効果があります。

1. 床の上にあぐらをかいて座ります。
2. ストレッチする方の足だけ膝を伸ばして足を開きます。
3. 伸ばしている足の方に上半身を倒し、伸ばした足のつま先もしくはすねのあたりを手で持ちます。
4. 太ももの裏に伸張感を感じられたら、その肢位で20秒程度静止します。
5. 左右の足を入れ替えて反対の足もストレッチします。

■お尻のストレッチ
お尻にある最も大きい筋肉を大臀筋といい、柔軟性を高めることで股関節が曲がりやすくなります。
腰痛の予防や改善にも効果的なストレッチです。

1. 両足がしっかりとつくいすに座ります。
2. 片方の太ももの上に反対の足をひっかけ、ひっかけた方の足はあぐらをかくように膝を外側に倒します(自分から見える両足が4の字を描くようになります)。
3. 身体を前に倒し、自分の胸を太ももに近づけるようにします。
4. ひっかけた方のお尻に伸張感を感じたらその肢位で20秒程度静止します。
5. 左右の足を入れ替えて反対のお尻もストレッチします。

■太もも前面のストレッチ
太もも前面にある大腿四頭筋が硬くなると膝関節が曲がりにくくなり、しゃがみや正座が難しくなります。

1.仰向けに寝て片側の足だけ正座をするように曲げます。
2.曲げた方の膝が外に開かないように注意して、太ももの前側に伸張感を感じられたら20秒程度静止します。
3.左右の足を入れ替えて反対の足もストレッチします。

身体が硬く、このやり方が難しい場合はうつ伏せに寝て、片側の膝をできる限り曲げて踵がお尻につくように手で持つようにしてください。

■腰のストレッチ
背部全体に広がる広背筋や背骨の両側に沿う脊柱起立筋などのストレッチです。
腰痛や姿勢の改善につながります。

1.膝を伸ばして仰向けに寝ます。
2.片方の足の股関節と膝関節を約90度に曲げて反対の足の向こう側に足を持って行き、ゆっくりと腰を捻ります。
3.腰に伸張感を感じられたらその肢位で20秒程度静止します。
4.左右の足を反対にして行います。

■お腹のストレッチ
腹部前面にある腹直筋を中心とした腹筋群のストレッチです。
このポーズをとることでお腹の筋肉を柔軟にすると同時に腰を反らす可動域を維持および改善でき、腰痛の予防にもつながります。

1. 床の上でうつ伏せになります。
2. 両肩の外側に左右の手をつき、ゆっくりと手で床を押しながら上半身を起こして身体を反らせます。
3. お腹に伸張感を感じながら腰の痛みなどなく反らせるいっぱいまで反らしたらその状態で20秒程度静止します。
4. ゆっくりと床に身体を戻します。

■肩のストレッチ
二の腕の筋肉のストレッチです。
反対の肩に手が届きにくい方、バンザイがしにくい方に効果的です。

1.片方の腕をバンザイするように挙げたら、肘を曲げて頭の後ろを通しながら反対の肩を触るようにします。
2.下ろしている方の手で挙げている方の肘を頭に近づけるように引き寄せます。
3.脇の下から腕にかけて伸張感を感じたらそのまま20秒程度静止します。
4.左右を替えて反対側も同じようにストレッチします。

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ストレッチを行う際の注意点

ストレッチを行う際の注意点をご説明します。

■痛みを感じない程度に行う
早く柔軟性を高めたいと思うあまり、ストレッチを行う際に無理に筋肉を伸張しすぎると軽い肉離れ(筋損傷)をしてしまう場合があります。
痛みを我慢しても急激に柔軟性が高まることはなくケガにつながる恐れがありますので、ストレッチで筋肉を伸張する際には軽い痛みもしくは気持ちの良い程度で止めておくようにしましょう。

■反動をつけない
ストレッチで筋肉の柔軟性を高めるには、筋肉を伸張した姿勢で20秒程度静止するのが基本です。
ストレッチの姿勢がつらいことや早く伸ばしたいと思うあまり反動をつけながら何度も伸ばすということをしがちですが、それでは柔軟性を十分に得ることはできませんので反動をつけずにゆっくりストレッチしましょう。

■呼吸を止めない
ストレッチの姿勢を一生懸命保持していると、無意識に呼吸を止めてしまうことがありますが、全身に余分な力が入ってしまって十分なストレッチができないこと、血圧が上昇しやすくなるといったデメリットがあります。
ストレッチ中は、ゆっくりと深い呼吸を意識するようにしましょう。

終わりに

今回は高齢者におすすめのストレッチについてメリットや具体的なやり方をご紹介しました。
何か運動習慣を身に着けたいと思われている方にとって、ストレッチは自宅でいつでもできる運動であり、体力に自信のない方、持病のある方でも気軽に行うことのできる運動の一つです。
健康維持のためにもたくさんのメリットがありますので、是非始めてみていただきたいと思います。

■プロフィール

監修:いきいき100歳応援中(理学療法士)
専門:整形外科疾患、介護予防分野

自己紹介
二児の母でもある理学療法士。整形外科疾患、介護予防分野を専門とし、病院勤務の傍ら健康や医療に関する記事を執筆している。

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