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霊峰ヒマラヤ山脈にしか存在しない神秘の花・高山シャクナゲ(アンソポーゴン)とは

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シャクナゲは日本でもおなじみの初夏の花ですが、霊峰ヒマラヤにしか生息しない、神秘的な高山シャクナゲが存在するのだそうです。
美しすぎて近寄りがたい女性のことを「高嶺の花」と呼ぶことがありますが、この花が実は「高山シャクナゲ」のことなのですよ。
その言葉の由来は、厳しい環境の高山にしか生えない高山シャクナゲが、手の届かない存在だったことに由来します。
誰も立ち入ることのない厳しい高山にしか生息しないシャクナゲには不思議な効力があると言われていいます。この記事では、神秘の高山シャクナゲ(アンソポーゴン)についてご紹介したいと思います。

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神秘の「高山シャクナゲ(アンソポーゴン)」の分類

instagramID:lingstrube

※この記事では、毒を含まない、精油にも使われている高山シャクナゲ「Rhododendron anthopogon D. Don」のことを、一般の高山シャクナゲと区別するため、便宜上『高山シャクナゲ(アンソポーゴン)』と表記しています。

■学名:
Rhododendron anthopogon D.Don.
(一般的なシャクナゲはRhododendron)

■英名・別名・通称
ロードデンドロン・アンソポーゴン(アンソポゴン)、スンパティ、ゴールデンリーフ
(一般的なシャクナゲはロードデンドロン)

■科属:
ツツジ科ツツジ属

■園芸分類
常緑低木
(一般的なシャクナゲには高木もあります)

■耐寒性
強い

■耐暑性
弱い(高山シャクナゲ全般)
(園芸品種のシャクナゲは強い)

■花色
透明かかった乳白色(高山シャクナゲ(アンソポーゴン))
(一般的なシャクナゲは赤、白、ピンク、黄色、オレンジ、紫など)

■開花時期
3月〜4月
(一般的なシャクナゲは4月〜6月)

■花言葉
「危険」「警戒」「威厳」「荘厳」(一般的なシャクナゲの花言葉)

■原産地:
ヒマラヤ山脈4500m付近
(一般的なシャクナゲは日本、中国、アジア、ヨーロッパ、北アメリカ)

一般的なシャクナゲの特徴

本来のシャクナゲは、ヒマラヤの高山奥地に自生する高山植物で、ネパールの国花になっています。
シャクナゲは地域変異種が多く存在します。そもそもは、寒さに強く、蒸し暑さに弱い花木でしたが、19世紀には品種改良され、暖地でも育つ園芸品種として西洋シャクナゲが日本にも輸入されるようになりました。それらは主に赤やピンク、黄色、真っ白とカラフルで鮮やかな色が特徴的です。

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ネパールの国花は「ラリーグラス」

ネパールの国花になっているのは、次の章でご紹介する「神秘の高山シャクナゲ(アンソポーゴン)」とは違う品種で、あきらかに花色も違います。国家に選ばれたのは「ラリーグラス」と呼ばれる真っ赤なシャクナゲで、とても鮮やかな品種です。
この赤い色は、ネパールのユニフォームや、航空機のイメージカラーにもなっています。同じネパールに生えるシャクナゲでも「神秘の高山シャクナゲ(アンソポーゴン)」とはずいぶんイメージが違います。

一般的なシャクナゲには毒があるので注意

「神秘の高山シャクナゲ(アンソポーゴン)」の説明に入る前に、まずここでお伝えしておきたいことは、シャクナゲは基本的に「有毒植物」であるということです。むやみに口にしたり、化粧品に入れたりしないように注意しましょう。
高貴な美しさのシャクナゲですが、シャクナゲ(ロードデンドロン)には葉、茎、花ともに「ロードトキシン」という有毒成分を葉に含んでおり、摂取すると吐き気や下痢、呼吸困難に陥ることもあるそうです。ツツジ科の植物は有毒のものが多いので注意が必要です。

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神秘の「高山シャクナゲ(アンソポーゴン)」の特徴

ナイアード公式HPより
https://www.naiad.co.jp/products/beewaxlipcream/material.html

神秘の高山シャクナゲは、「世界の屋根」と呼ばれるヒマラヤ山脈の標高4500m前後、富士山頂よりも高いところに生息します。学名Rhododendron anthopogon D. Don、「アンソポーゴン」というロードデンドロンの亜種です。この学名には「ビーズを連ねたような花」という意味があります。アンソポーゴンの花色は、半透明のような神秘的な乳白色をしています。

葉は短めの楕円形で、葉裏が黄色っぽいという特徴があるため、アロマの世界では「ゴールデンリーフ」とも呼ばれています。ネパールの現地では、アンソポーゴンは「スンパティ」と呼ばれ、神聖なものとされて、神々に捧げるお祈りのお香にも使われています。

森林限界は?

ところで、ひとつ気になることがあります。高い山には植物が生えることができなくなる「森林限界」というラインがあるのですが、富士山に登ったことがある人はよくご存じのとおり、富士山ではおよそ5合目(標高2500mくらい)で森林限界となり、植物を見ることがなくなります。

では、なぜヒマラヤの高山シャクナゲ(アンソポーゴン)が、富士山の森林限界より、倍近くも高い標高5000m付近で咲いているのか?という疑問です。調べてみると、「森林限界」は、緯度が低いほど気候の影響が少なくなり、高い標高まで植物が生息できるのだそうです。日本の富士山よりもヒマラヤ山脈のほうが、緯度が低いところから、森林限界の高さに差があることが分かりました。また近年は温暖化により、森林限界は年々高くなっているのだそうです。

神秘の高山シャクナゲには毒がない?

ヒマラヤの高度4500m前後に生えている高山シャクナゲ(アンソポーゴン)は、お香にしたり、葉を蒸留した精油にしたり、アロマ商品として世界中で人気があります。
シャクナゲは有毒植物だというのに、乾かした葉を焚いたり、化粧品に入れて皮膚に塗ったりしても大丈夫なのでしょうか。実はこの高山シャクナゲ(アンソポーゴン)には、不思議なことに毒が含まれないのだそうです。ネパールの現地ではお茶にして飲むこともあるそうですよ。

次の章では、神秘の高山シャクナゲ(アンソポーゴン)のミステリアスな効能についてご紹介します。

神秘の高山シャクナゲ(アンソポーゴン)の精油の使い方

instagram ID:healingsalon_mihoshanti

※画像はゴールデンリーフのポプリ(神秘の高山シャクナゲ(アンソポーゴン)を乾燥させたもの)

神秘の高山シャクナゲ(アンソポーゴン)の抽出部位は主に葉と小枝部分です。
ヒマラヤの雨季が終わり、秋になると、アンソポーゴンの収穫をし、蒸留して精油を集めます。年に1度の山作業で、収穫量が少ないうえに、主にヨーロッパで需要が高いため、日本で出回ることは滅多にないようです。
その香りはホワイトセージに似たエキゾチックな爽やかな甘さがあります。
厳しい高山の環境で育ったシャクナゲから得られた精油は、自然からのパワーに溢れているのだそうです。

主要成分は?

神秘の高山シャクナゲ(アンソポーゴン)の主要成分は、α-ピネン、β-ピネン、d-リモネン、δ-カジネンβ-オシメン、α-ムロレンなどです。ヒマラヤの民族は民間薬として「熱さまし」「肝障害の緩和」「呼吸器系のトラブル」などに使用していたと言います。

神秘の高山シャクナゲ(アンソポーゴン)の主な作用

喘息、風邪、鎮咳、などの呼吸器官の疾病や、解熱、発汗、消化、消化促進、免疫系にも作用します。
また抗炎症作用や抗菌作用に優れ、大腸菌やカンジダに対しても効果を発揮します。日本では主に、和ハッカとブレンドして「花粉症」を緩和させるためのアロマとして使用する人が多いようです。イタリアでは、ガンの研究にも使われているというから驚きです。その研究結果が待たれますね。

スピリチュアルな効力とは

スピリチュアルの世界では、神秘の高山シャクナゲ(アンソポーゴン)は、対人関係や対物関係、身体面や精神面とあらゆる面でのバランスを保ち、心身の浄化、心を鎮める、第4チャクラに効果があるとされています。
第4のチャクラとは、心臓を意味する「ハートのチャクラ」で、無条件の愛を司る場所。第4のチャクラが正常でないと「愛し、愛されることができない」「疑い深く、人を許すことができない」「呼吸が浅くいつも息苦しい」などネガティブで悲観的な気分になりがちなのだそうです。

身体面では主に心臓や肺の機能を高め、精神面では直観や叡智、第六感、また、魔除け、邪気除けにも効果があるのだそうです。
そのほかにも、「魂の家族を呼び寄せる精油」としても信じられています。思い当たる人は、高山シャクナゲのアロマを利用してみてはいかがでしょう。

ネパールの自然の贈り物「ビーワックスリップクリーム」

ネパールの有機農場で作られているナイアード「ビーワックスリップクリーム」はご存じでしょうか。
高山シャクナゲの精油が入ったリップクリームです。神秘の高山シャクナゲ(アンソポーゴン)の精油や乾燥葉は、日本ではなかなか手に入りませんが、この商品なら、ナチュラル志向の雑貨店や通信販売などで比較的容易に手に入りますよ。
かわいい木の容器に入った、ビーワックス(ミツバチの蜜蝋)のリップクリームです。

原材料は、「ひまわりオイル」「ビーワックス」「高山シャクナゲ精油」のみ。自然素材のみを使用したシンプルな材料で作られており、自然派志向の人におすすめです。
このリップクリームは独特のハーブのような甘い香りがしますが、嫌味な感じではなく、清涼感があります。中身もさることながら、この木の器も、ネパールで手作りしているのだそうです。使用後の空き容器も、ピアス入れやボタン入れとして再利用したくなるかわいさですね。

無毒なアンソポーゴンなら、リップクリームが口に入っても安心ですね。
真偽のほどは分かりませんが、「高山シャクナゲの効果で口内炎が治った」など使用者のクチコミもまたミステリアスです(あくまでも使用者の感想です)。
ビーワックス(蜜蝋)は溶けやすいため、品質保持のため、夏期は販売しないのだそうです。

まとめ

「シャクナゲ」というと濃いピンクなど華やかな花木のイメージしかありませんでしたが、本来のシャクナゲは高山に生息する暑さに弱い植物だということ。
そして神秘の高山シャクナゲ(アンソポーゴン)は乳白色のみで、その精油は、雨季が終わってから高山の冬が訪れる前までの、ほんの一時しか収穫できず生産が少量なのに対し、欧米を中心に世界中で大人気だということが分かりました。
日本ではあまり普及していないかもしれませんが、機会があったら、ぜひ神秘の高山シャクナゲ(アンソポーゴン)の香りを嗅いでみてくださいね。愛し愛され、心身のバランスが保たれるかもしれません。

監修:冥王堂あや
クリスマスローズ専門店「冥王堂」店長。交配、育種にも携わる。2014年「クリスマスローズの世界展」にて、新花コンテスト「特別賞」「ミヨシ賞」を受賞。
(公)日本園芸普及協会グリーンアドバイザー。

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